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供養

ちょっと恥を捨てることにした。恥ずかしがっているうちはだめだと思うし。

僕は結構才能とかを気にするほうだ。例えばよく知らない人の習作とかを読んだり見たり聞いたりして、勝手にこいつは見込みがない、などと評価してえらい気になったりする。
その立場はとても気楽だ。自分の才能とかについて考える必要もないし、情けない気持ちになることもない。
けれども、このままではいけない。どう考えてもいけない。シナリオを書いて食っていくことを誓ったのだから、そんなぬるま湯に浸かっていてはダメだ。

書かれていない己の傑作を、心の支えにするのはもうやめにする。
目に見えないものを心の支えにするのではなく、たとえどんな不出来な作品であっても、ちゃんと目に見えるものを心の支えにする。

だからちゃんと書いて、ちゃんと公開する。読んでくれる人が嬉しい。意見とかくれる人がいたら、もっと嬉しい。

まあ要するに、今までに書いた脚本をちまちま供養していくことにした。

これは「褒められたい」を動機にする人殺しの話。行動の割に動機がしょぼい人間を描いてみたい、という思いがあった。けれどもよくわからない伏線めいたものを張っていく中で、なんだか最初に描こうとしたものから乖離してしまった気がする。



喉から手が出ちゃう