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「グリーン・リスキリング」構想、始めます

5年前、米国でデジタル分野のカンファレンスに参加している際に「リスキリング」という言葉と初めて出会いました。当時の米国では、デジタルトランスフォーメーションの実現は重要だが、肝心なデジタル人材が少ないため、どのように成長産業へ労働者を移転させてゆくかについての議論がさかんでした。そして、リスキリングがその最大の解決策として注目され始めました。

昨年10月にCOP26(第26回気候変動枠組条約締約国会議)が開催されて以来、日本における気候変動や脱炭素化に向けた取組みもついに本格化しそうな機運が高まってきたように感じます。しかしデジタル化の場合と同様、持続可能な社会と事業成長を同時に実現するための人材育成施策の欠如が指摘されています。欧米、特に欧州では「グリーンジョブ」「グリーンスキル」といった表現で、雇用創出や人材育成に対する取組みが始まっています。

昨年から注目され始めたデジタル分野のリスキリング(スキルの再習得)に加え、日本においても気候変動対策や脱炭素化の取り組みに対する専門性を持つ人材育成が急務となってきています。そこで、一般社団法人ジャパン・リスキリング・イニシアチブの活動として何か貢献できないかを考え、

「グリーン・リスキリング」

を推進するプロジェクトを開始しました。現在、一般社団法人ジャパン・リスキリング・イニシアチブでは、デジタル分野のリスキリング推進に向けて、

「攻め」のリスキリング: 日本企業のデジタルトランスフォーメーションを担う人材育成支援

「守り」のリスキリング: 技術的失業を防ぎ、労働者、特に低スキルの若者や中高年の雇用を守るためのスキル再習得支援

の2つをご提案するプロジェクトを行なっています。今年1月1日の日本経済新聞朝刊の特集「リスキリングでDX攻略〜デジタル人材育て生産性向上 中高年の力引き出せるか」において、「攻め」と「守り」のリスキリングについて取り上げて頂きました。

グリーン・リスキリング」においても同様に「攻め」と「守り」があると考えています。グリーン・リスキリングにおいては、

「攻め」のリスキリング: グリーン分野における投資や新規事業の企画推進を担う人材育成

「守り」のリスキリング: SDGs 17ゴール等に対応するため、既存事業の変革を担う人材育成

が求められているのではないかと考えています。

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ESG投資を含め、海外機関投資家のニーズは急速に変化しており、気候変動対応や脱炭素化に向けた新技術を持つスタートアップへの投資が活発になっています。また、SDGs 17ゴールを達成してゆくために、企業は既存事業のあり方、進め方の早急な変革を求められています。

(仮称) グリーン・リスキリング・イニシアチブとして、ESG投資やSDGs実現に向けて活動されている専門家の方々をアドバイザリーとしてお迎えし、日本における「グリーン・リスキリング」実現に向けての調査研究を行い、これから発信してゆきたいと思います!

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