見出し画像

2-4:二つの『モトあつめ』①「分けてもらう」(人生はなぜ辛いのか?と思ったときに読む『モト』の話)

2-4:二つの『モトあつめ』①「分けてもらう」

二つの『モトあつめ』

◆モトを「分けてもらう」方法

 では「モトあつめ」の方法の一つ目、他のココロからモトを「分けてもらう」方法について、もう少し詳しく書いていきますね。

 実は僕たちは、毎日毎日、起きている間のほとんどの時間をこの「分けてもらう」モトあつめに費やしています。なぜなら、この方法はとても簡単だからです。

 具体的な方法は、第一章でも書いた通り

「他者から注目される」

ことです。本当に、たったこれだけなんです。

 たったこれだけのことなんですけど、これはどんな手段を使ってでも「注目される」だけでいいので、僕たちは日々あらゆる手段を使って、この方法でモトを集めようとします。


良くも悪くも「注目する」だけのモトあつめ

 ところで、僕たちが誰かに「注目する」時って、どんな時でしょうか?

 例えば、素晴らしい業績を残した人。見た目がおしゃれだったり、可愛らしい雰囲気の人。話が面白かったり興味深かったりする人。
 そういう人や動物、自然現象なんかには、ついつい注目をしてしまいますよね。

 だけど、僕たちが誰かに「注目する」時は、こういう「ポジティブ」な人を見たときだけではありません。
 こちらを害してくる・・・直接暴力を振るってくる者はもちろん、金銭的なことや社会的立場に関することや、名誉やプライドなどを傷つけようとしてくる者など。

 どんな方法であれ、僕たちはこういう者たちに「注目」しています。そしてその度に色々な気分・気持ちになります。

 ポジティブな例だったら、すばらしい! と感動したり、ありがたい! と感謝したり、萌え~! という感じでいい気分になったりしますよね。
 逆に、その反対のネガティブな例なら、怖い! と感じたり、許さない! と怒ったり、ただ悲しい気持ちになったり。

 このように僕たちがほかの者(生身の「人間」とは限りません)の行動や様子に「注目」すると、だいたいは何らかの「感想」であったり「気持ち」が起こるものです。


モトあつめをすると「好き嫌いゲージ」が動く

 ここでちょっと、先程書いたことを思い出してください。僕たちのココロが「感情」を湧き起こすとき、必ず「好き嫌いゲージ」が動いています
 そしてこの好き嫌いゲージが動くときというのは、ココロが持っている

「モトの量が変化しているとき」

なんでしたよね。

 この時どうしてモトの量が変化するのでしょうか?

 実は・・・僕たちのココロには、

「ココロ同士がワイヤレスでモトをやり取りする機能」

がついているんです。僕たちは日頃この機能を使って、様々な行動や様子を「見る」「見せる」ことを通して、モトを渡したり受け取ったりしているんです。

 「渡したり」「受け取ったり」と書きましたけど、実際には「奪われたり」「奪ったり」ということも頻繁に起こっています。次はこれらの具体的な例を紹介していきましょう。

(続く)

「ニンゲンのトリセツ」著者、リリジャス・クリエイター。京都でちまちま生きているぶよんぶよんのオジサンです。新作の原稿を転載中、長編小説連載中。みんなの投げ銭まってるぜ!(笑)