6-4-2:モトあつめが「上手な人」をマネてみよう!②(人生はなぜ辛いのか?と思ったときに読む『モト』の話)
6-4-2【モトあつめが「上手な人」をマネてみよう!】②
「先生」を「ホメる」ことでモトを集める
僕たち「モトあつめがヘタクソ」組の人間が学ぶべきは、こういうモトあつめを行っている人々です。たとえば第四章で触れた「愛の実践者」たちがこういうよい『お手本』になるはずです。
真剣に打ち込める趣味や仕事を持っている人。
慈善活動やボランティアに真剣に取り組んでいる人。
家族や恋人の面倒を見ることが全く苦にならない人。
面倒見のいい先輩や家族。
いわゆる「紳士的/淑女的な行動」がいつでも取れる人。
こういう『お手本』になってくれる人が、あなたの身の回りに必ずいます。どうしてもいなければ、映画やマンガのキャラクターでもいいです。そういう人たちの「いいところ」を、アタマでとらえましょう。
アタマでとらえたら、折を見てその「いいところ」を、できればその方に「直接」伝えましょう。
「私はあなたの(内面的な)こういうところが素敵だと思います。」
とね。
いやいやいや、ちょっとそんなん恥ずかしいですよー! と思いますよね? 確かにそうかもしれません(笑)。
でもね、こういうホメられ方って、たいがい喜ばれます。こちらからモトを送り込む行為ですからね。そして、相手のいいところを見ているこちらのモトも、自分のココロがちょっと増やすかも知れません(好き嫌いゲージが『好き』に傾くからです)。
もし相手が喜んでなかったとしたら、こちらが何か勘違いをしているかも知れません。勘違いしているとしたら、それはとても重要な情報なので、どう勘違いしているのか突っ込んで聞いてみるのもいいでしょう。もしかしたら、勘違いしているのではなく、向こうが照れているだけかも知れませんし。
そして、相手をホメるためには、こちらが「ホメる内容」をちゃんと理解する必要があります。実はこの「ホメる内容」こそが
人生が辛い時に目指すべき人間像
なのです。
「相手をホメる」=「自分がなりたい自分を見つける」
人生が辛いのは、幸せを感じる機会が少ないからです。幸せを感じる機会が少ないのは、ココロが「愛の状態」になっている時間が短いからです。これを伸ばすためには、普段「愛の状態」に長くいる人が「どういう人物なのか」を、より正確にアタマで理解する必要があります。
素敵な人をホメる事ができた、ということは、実はその「答え」をすでに「自分の中」に持っていた、ということです。自分自身でちゃんと言葉にしたことがないだけです。その「自分は本当はこういう生き方をしたい」というアコガレを、「愛の実践者」である相手の中に見ていた、というわけです。
それをちゃんと言葉にするんです。相手をホメるということは、自分の中の「本当は私もそうでありたい」を、自分で確認することにほかなりません。だから、自分のためにとても大事なことなんです。
そしてこれは相手のいいところを見る「習慣」づくりの一環にもなります。こういう「習慣」が身につくと、今までキライで仕方なかった社会という場所の、いいところや心地よいところが見えてくるかも知れません。ですから、恥ずかしがらずに、恐れずに
相手をどんどんホメましょう!
「マネ」が「本物」に変わるとき
というわけで、僕は「人生が辛い」という時、幸せな人生を「すでに歩んでいる人」がどういう人間像を持っているかを知り、それを「マネする」ことが、まずは第一歩ではないかと思っています。
どんなに優れた芸術家でも、最初は師匠の模倣から始めるものです。そうして師匠の芸術観を学び、自分のものにした後に、初めて自分の新しい芸術性を開花していくのですよね。
人生も同じです。今の人生が「幸せでない」のなら、すでに「幸せに生きている」人の人生を学び、自分のものにした後で、ようやく「自分らしい幸せな生き方」が見えてくるのではないでしょうか。
だから、人のマネをしてみることを恐れずに、いい「お手本」を探して、上手にホメてみましょう。ちょっと勇気がいるかも知れないけれど……きっと、人生を好転させるきっかけになるはずです。
「ニンゲンのトリセツ」著者、リリジャス・クリエイター。京都でちまちま生きているぶよんぶよんのオジサンです。新作の原稿を転載中、長編小説連載中。みんなの投げ銭まってるぜ!(笑)