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【5日目】『恋愛アピール』とモトの爆発的な増加のメカニズム(レンアイのトリセツ)

◆恋の「パワー」の源とは

 恋愛には「中毒」になってしまうほどの『魅力』がある、ということなのですが、この『魅力』の正体は一体何なのでしょうか? 今回はその「メカニズム」を探っていきます。

 恋をすると、何がしたくなるか? というと、好きになった相手に

・会いたい、見たい
・話したい、連絡したい
・触れあいたい、抱きしめたい
・その先のいろんなこともしたい

という「相手に何かしたい気持ち」になりますよね?

 僕たちは普段なら、一つのことにそこまで夢中になったり、めんどくささを忘れて取り組んだりすることってなかなかないと思いますが、この「恋」の気持ちだけは、こういうことが難なくできてしまうようになるくらい「パワフル」なもんです。

 なぜなのでしょう? このパワーはどこから出てくるのでしょうか?


◆『恋愛スイッチ』が入ると「二番目のモトあつめ」が始まる

 思い出してほしいのは『恋愛スイッチ』です。

 恋の気持ちは「カラダからの信号」によって始まるんでした。カラダが「パートナーに適していそうな相手」を発見すると、脳内物質をドバドバ出して、直接ココロを「その気」にさせる、という「メカニズム」があるんでしたね。

 これがいわゆる『恋愛スイッチ』です。このスイッチがONになることで、ココロは自動的に恋の気持ちを出すんでした。

 恋の気持ちとは相手を「好き」になる気持ちですから、当然『好き嫌いゲージ』が「好き」側マックスまで上がります。『好き嫌いゲージ』がマックスになっている、ということは、ココロのモトの量もマックスになっている、ということでしたね。(注:この仕組みは入門編を参照)

 つまり、恋の状態になると

ココロの【量】が勝手にドバドバ増えていく

ということです。

 だからこそとてもいい気分になるし、『恋愛中毒』なんてものにもなってしまうんです。


◆『恋愛アピール』のはじまり

 このように、恋の状態になるとココロがめちゃくちゃ満たされるので(モトの量で、です)、あふれるモトを惜しげもなく、好きになった相手に向けようとします。

 ほら、モトというものは「注目した方に飛んでいく」性質を持っていましたよね? だから恋をしているときに、好きな相手に「注目」したら注目しただけ、どんどんモトを相手に飛ばしているんです。

 普段の状態なら、そんなに何かに注目したらすぐモト不足になって、好き嫌いゲージが下がってネガティブな気持ちが出てくるはずです……ですが恋のときだけは『恋愛スイッチ』によって勝手にモトがドボドボ増えているんでしたね? こういう仕組みでもって、自分自身のココロでモトを補いながら、相手にどんどん送り込んでいくんです。

 だから、恋する相手にはどんなに尽くしても、気持ちが尽きないんです。

 このように、恋の状態のときに、ココロで勝手に増えたモトを恋する相手にドバドバ送り出す行為

【恋愛アピール】

と呼んでいます。


◆『恋愛アピール』の目的とは

 この【恋愛アピール】というものは、当然

「自分が好きになった人に恋をされたい

という思いで行われます。思い、というのは感情ですので、当然ココロから出てきますが、この気持ちがココロから出てくるのは『恋愛スイッチ』がONになっているからです。

 一方で、好かれた「相手」としては、恋愛スイッチが入るかどうかはカラダ次第なんですよね。

 アタマがどう考えても(この人はイケメンだとか美人だとかお金持ちだとか、その他お付き合いする条件がいいとか)、カラダが乗り気でないなら恋愛スイッチは入らず、モトが尽きせず湧いてくる状態にならない(自分に恋をしてくれない)んですね。カギはやっぱりカラダの反応です。カラダが「性欲」を感じてくれないと、このスイッチは入らないわけです。

 だから、好きになった相手と恋仲になろうと思ったら、相手の『恋愛スイッチ』をONにする必要があるのです。そのためにココロは

【恋愛アピール】

を行いたくなる、という性質を持っているわけです。

 この【恋愛アピール】ができるのは、ココロが自分でどんどんモトを生産してくれるからです(ココロという器官には「空間にモトを生み出す」という機能があるんでしたね……『二番目のモトあつめ』です)。

 ときにはその「アピール」が空振りになることもありますし、そうするとココロとしては「モトの送り損」となってモトが減るので「寂しさ」や「悲しさ」の感情が出てきます(恋が叶わない悲しみはこれに由来します)。

 ですがもし、この気持ちが相手に受け入れられたとしたら……

 そう、こちらの恋愛アピールが成功し、相手の恋愛スイッチが見事ONになったら……なんと相手もこちらに【恋愛アピール】をし始めるのです。

 こうして僕が【恋愛アピール合戦】と呼んでいる状態が発生します。

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「ニンゲンのトリセツ」著者、リリジャス・クリエイター。京都でちまちま生きているぶよんぶよんのオジサンです。新作の原稿を転載中、長編小説連載中。みんなの投げ銭まってるぜ!(笑)