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【連載終了】聖ポトロの巡礼

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小太りの青年が異世界を無駄にウロウロする日記小説です。謎の存在「ポトロ」として住人にチヤホヤされつつ旅をする、サエない主人公の行く末やいかに(笑)。全24話。
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2018年8月の記事一覧

【連載小説】聖ポトロの巡礼(第10回)

おしまいの月12日  昨日入国審査(?)が済んだ。変な検査だ。おそらくその、変な薬やら武…

【連載小説】聖ポトロの巡礼(第11回)

おしまいの月15日  へこむわー。  いやもうほんと、へこむわー。昨日からへこみまくり。…

【連載小説】聖ポトロの巡礼(第12回)

おしまいの月17日  ヒマだ。何もする気が起こらない上に、することそのものがない。  いや…

【連載小説】聖ポトロの巡礼(第13回)

おしまいの月20日  今日の日記は衝撃的な内容になるだろう。あの男との会話を、できるだけ…

【連載小説】聖ポトロの巡礼(第14回)

おしまいの月26日  あれから何回かズモーのところに足を運んだけど、この旅に関して、あれ…

【連載小説】聖ポトロの巡礼(第15回)

 おしまいの月30日  いやー、久々に歩いたらもうあっちこっち痛くてたまんないぜ。もう足…

【連載小説】聖ポトロの巡礼(第16回)

おしまいの月40日  石や乾燥した大地や、枯れた植物が点在する埃っぽい道が続く。  最近は水分の確保が非常に重要だ。この土地に入ってから、今までみたいに川や池の水をどうにか飲むような水分供給方法がままならない。何せ、水源がないんだから。  幸いなことに、この道を行く旅人相手なのか、道沿いの所々に集落があって、そこでどうにか井戸水を分けてもらえる。ただ、2ガイン前に最後の集落を経った後、新しい集落を発見できないでいる。  水はまだ、節約すればあと3ガインくらいは持ちそう

【連載小説】聖ポトロの巡礼(第17回)

おしまいの月49日  危なかった。水が切れて丸一日。あと一日余分にかかってたら、また行き…

【連載小説】聖ポトロの巡礼(第18回)

聖ポトロの日  疲れきっていた俺は、昼ごろに女主人に起こされた。  彼女はおそらくもう中…

【連載小説】聖ポトロの巡礼(第19回)

はじまりの月4日 『あの山を登れば、海が見える』  誰の文章だっけか? むかし国語の教科…

【連載小説】聖ポトロの巡礼(第20回)

はじまりの月6日  俺は今、ものすごいものを目の前にしている。メロの言ったことは正しかっ…

【連載小説】聖ポトロの巡礼(第21回)

はじまりの月7日  平坦な道を歩いていく。周囲は背の低い草の茂る草原だ。でも、歩いている…

【連載小説】聖ポトロの巡礼(第22回)

はじまりの月8日  こんな夢を見た。  むかしむかし、あるところに一つの星がありました…

【連載小説】聖ポトロの巡礼(第23回)

はじまりの月9日  おそらくこれが最後の日記になるだろう。  結論から書こう。俺は明日、カプセルに入る。そして二度と目覚めないだろう。俺のまいたポトロが、この星に美しい花を咲かせることを切に願う。  こちとら命を懸けてるんだ。シッカリしてくんないと困るぜ? 俺の子供たちよ。  正直、決断までにあまり悩んでない。今思うと、昨日クッタポッタでロヌーヌの話を聞いてるとき、俺にはもうほとんど覚悟ができてた。  いやまぁ、死ねって言われて、はいそうですかと死ぬのは絶対にあり