真夜中の秘密の関節人形
ある人形師がおりました。
その人形師が作る人形には
不思議な噂がありました。
時計の針が夜の12時をまわると、
テーブルに飾られた関節人形が
ゆっくりと動き出すのです。
それはとても美しい輪舞(ロンド)。
優しい人形の小さなダンスが始まります。
この街の人たちは不思議なものが
大好きでしたので
この不思議を街の秘密として
受け継ぐことにしたのです。
今でも、その街の古い家を訪れたなら
真夜中に不思議な人形の輪舞を見ることが
できるそうです。
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