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幽霊の日だと!?


 相も変わらずTwitterを見ていた。すると、猫がお化けの恰好をしておどけているイラストが目に入った。「幽霊の日」というタグが入っている。幽霊の日!今日7月26日は幽霊の日なんだ!
 最近怪談の朗読を聞いている私には見過ごせないイベントだ。物書きたるもの、思い立ったその場で一発、幽霊をテーマにしたショートショートでも書いてみなさいよと己を焚きつけてみるも、眠すぎてエッセイが限界。怪談を考えるのは好きだから、近い将来必ず書き上げてみせる。

 幽霊の日。どうやら、お岩さんが関係しているらしい。お岩さんが出てくる歌舞伎の演目が初めて上演された日なんだとか。チラッと見ただけ、何も確定してないけど。お岩さんかあ・・あれか、「一枚、二枚」の人だっけ。目の上に大きなたんこぶがあって何とも気の毒な女の人。何年も前に読んだ三浦しをんの書評本『本屋さんで待ち合わせ』で細かくストーリーが解説されていた気がする。三浦しをんさんは、あらゆるエンタメに精通していて、歌舞伎も守備範囲内。まだ開けていない段ボールのどこかに眠っているはず、見つけたら読み返そう。なーんか、ややこしい家族関係があった気がする。

 怪談を聞いていて思うのは、幽霊が出て来て「きゃー!」というお話は意外にも少ないということ。どちらかというと、幽霊が起こしていると思わしき怪奇現象が多く出てくる。幽霊というのは、実体を持たないからこそ幽霊なのであって、いうならばエネルギーというかわだかまりというか・・強い感情がその場に残って息をしたもの。私の解釈であり気持ちだが、シンプルに魂が浮遊して「バア」と出るのはあまりに解釈が雑ではないか、もっとちゃんと考えようぜと冷ややかな目になる。

 私が怪談を好むのは、起承転結が整っているのと、世の中の不思議について思いを馳せる時間が楽しから。「怖い」という感情は、否応にも想像力を掻き立てる。大人にも子供にも、想像力を掻き立ててもらえる怪談が書きたい。朗読を聞きながら勉強中だ。暇つぶしに、人を怖がらせたい。もしかしたら私も幽霊なのかもしれない。

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