ひんやり長野のほかほか街へ行ってきた
母の知り合いが所属するバンドの演奏を聴きに、長野へ。1週間前、勢いで決まった1泊旅行。友人家族も一緒に、行くぞー!
メインはバンド演奏があるイベント(長野のビール製造所が主催しているお祭り)に参加すること。長野に日帰りは無理だから泊まろうねという流れで思わぬ小旅行へと発展。
だから宿のこととか、辿り着くまであんまり考えてなかった。着いてしばらくして気がついた「ここ、温泉街だ…!ずっと憧れていた、あの温泉街だ…!」
その名も渋温泉。大きな川、大きな赤提灯が飾る橋。川の通りから一本裏へ入ると、石畳の道に並ぶお土産屋さんに…しゃ、射的屋さんだあああ!
あんこが苦手な向井、温泉まんじゅうを切なく見つめる。予想の2倍の威力だった射的。景品のおもちゃ、箱の中からひとつ選んでね。ルービックキューブの偽物を選んだよ。有名人がたくさん来てるんだねぇ。
洒落っ気の無い、硬派な温泉。立ち上る硫黄の香りにアチアチの湯。遠くの山に絡む煙は、雲なのか温泉の湯気なのか。
空気澄んでいる。高地で酸素が薄いせいか、何度も深呼吸がしたくなって、冷えた空気が肺に満ちるのが心地良かった。
旅行に行く前って大体気持ちに余裕が無い。集団行動がうまく取れるか、スケジュールに身体がついていくか不安で具合が悪くなったりする。今回は特に酷くて、胃腸がボコボコで前日に病院に行ったり、「やっぱり行きたくない」とぐずぐず泣いたりした。
美しい景色、綺麗な空気。予想の10倍の近距離で聴いたバンド演奏。詳しいことはわからないが、普段のお風呂とは明らかに違う、身体に浸透する温泉の湯。
温泉街の土産屋さん、人と話すのが好きな伸び伸びとしたおばちゃん店主。モーニングから夜のフレンチコースまで手がける、アメリカ大使館や迎賓館で腕を振るっていたシェフ。見つけるたび笑顔になってしまう、可愛らしく美しい、ピサロが描いた《りんご狩り》そのままのりんご園。
行ってよかった。諦めなくてよかった。土産屋のおばちゃん曰く、ここ1週間で特別あたたかい2日間だったみたいだ。だから憧れの「温泉街を浴衣でぶらぶら」ができたよ。勇気があったら、夜に営業していたバーに入ってみたかったね。もう24歳だから。カルアミルク飲みたい。
帰りに、道の駅の産直コーナーで安かったりんごとシャインマスカット(すんごく甘い!)を買って帰ってきた。向井はおばちゃんの土産屋さんでマグカップと直近で会う友人と幼馴染宛のお土産を買ったのだ。賞味期限見ないで買っちまったな、大丈夫かな。
またあの旅館に泊まりたい。3日間くらい、1人部屋で畳に敷布団2枚重ねて。浴衣をぐちゃぐちゃにしながら半裸で寝たい。そう、泊まったところはお風呂24時間いつでも入れるところだったから、気がついた時いつでもお湯に浸かれる。最近ホカンスが流行っている。向井はほかほかの温泉街でホカンスがしたいです。いつかね。
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