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犬を撫でる、猫を愛でる


 犬とたくさんたくさんハグしている。

 私の言葉は通じていて、彼女の言葉を私が解していないだけという感じがする。猫も2匹おるのですが、1泊2日経った今晩、まだ慣れてくれておりません。

 でも昨日と違って、ドリフトして逃げていくことはなかった!出かける前、家主の友達は猫の居場所を確認してから出るのだけれど、毎回猫はなかなか見つからない。
 一緒に探して、カーテンを開いてほぼゼロ距離で顔を合わせても逃げなかった。この世の終わりみたいな顔はしてたけど。ごめんな。

 
 犬は賢く、優しく、良い子。人に寄り添って、人が盛り上がってくるところにチャカチャカ足音を立ててやってくる。人が眠ると犬も眠り、人が起きると犬も起きる。なんて良い子なんでしょう。
 でもカステラは絶対に食べたい犬。長時間家を空けて帰るとスリスリがほぼ頭突きになってる犬。なぜか麦茶のペットボトルに執着する犬。可愛い可愛い犬。


 猫は夜に本領を発揮する。猫は眠る私のベッドへやってきて、ベッドの周りをぐるぐる回ってバリバリと爪研ぎをした。ここで起き上がると逃げ出してしまうだろうから、私は何もせずにいた。
 そしたら今度は、廊下を徘徊しながらにゃおーにゃおーと鳴き始めた。私たちが泊まりにきたことへの抗議かもしれないと震えた。翌日聞いたところによると、夜泣きの癖があるらしい。あらまあ。


 眠りについて、明け方のこと。猫がまた部屋に来ている気配なして目が覚めた。猫はやはり私の寝るベッドの周りをぐるぐるとし、そして、乗ってきた!

 あの感触は忘れられない。ふわふわのおててが私の素足に押し付けられて、そのまま猫は私の足元で寝た。ひえーーーかわいいいいい。

 2匹いるうちの、女の子の方だった。なんとなくこの子は、男の方より勇気があるというか「ふーん、知らない人間じゃん、面くらい拝んでやるよ」という気概がある。男の子はにゃおにゃお言うけど、私が喋るとガン逃げする。

 猫を愛でるのは私の勝手だ。犬のように相思相愛にならぬのが当たり前なのだ。犬との幸せが奇跡なのだ。

 

 友達の許可を得て、猫が2匹とも見えるところにやってきた。やはり女の子の方は慣れてくれている。わざわざ寄っては来ないが私が見えていてもあくびをしたり耳をカシカシしたり、可愛い。
 男の子の方は体を丸めた状態で私をガン見している。彼らは暗闇にいるから、目が光っててちょっと面白い。そんなに見つめられたら穴あいてまう。

 今夜も猫はやって来てくれるだろうか。夜泣きの声もまた聞きたい。可愛いから。


 今日はここまで。

 
 

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