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オペラde神戸の"ラ・ボエーム"

【過去の演奏会より】

・日時:2019年3月2日(土)
・場所:神戸文化ホール大ホール(大倉山)

・指揮:粟辻 聡 
・出演:並河 寿美(ミミ)、藤田 卓也(ロドルフォ)、池田 真己(マルチェッロ)、内藤 里美(ムゼッタ) 他
・管弦楽:神戸市室内管弦楽団 兵庫芸術文化センター管弦楽団 他
・合唱:オペラde神戸合唱団 須磨ニュータウン少年少女合唱団 
・演出:井原 広樹

【演目】
プッチーニ作曲 歌劇「ラ・ボエーム」(全4幕)イタリア語上演

正直あまり期待していなかった。以前に某地でオペラがあった時は「フィガロの結婚」だったが子どもが走り回り、序曲が止まった。なので大都市以外のオペラはそれなりにしかならないのか。

そんな私の固定概念を完全に破ったのがこの公演であった。舞台は想像以上に凝った作りになっていて、特に第2幕はパリのセーヌ河畔を舞台にし、まるでそこにいるかのような雰囲気があった。1幕でもスモークや光などが動く演出で舞台の奥行きも立体的に見せた。

指揮の粟辻さんはテンポや絡みが複雑なこのオペラの音楽を歌いやすく演奏しやすい指揮ぶりは、見事というほかなかった。このオペラの世界に引き込まれた。

歌手は藤田さんのロドルフォが絶品。ミミの並河さんも安定の歌と演技だった。周りの歌い手たちもこの難曲を歌いこなし、演技も満足いくものだった。

兵隊の行列はこのオペラでは演出が注目されるが、高校生吹奏楽部員が見事なバンダ演奏を聴かせた。

ソロや合唱、オーケストラなど全てに高い技術が求められるこのオペラを十分に楽しめた。今後のオペラde神戸にも期待したい。

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