日記:「それってニートってこと?」

「それってニートってこと?」

持病があって働けてないと伝えた時の反応はあまりに残酷だった。私が苦笑いをして「・・・まあ」と答えると、彼は「いいなあ」と言った。

いい、わけがない。

「でも通院ってかんじだよ」
私は動揺しながらちょっと的外れな返答をした。本当は、働けるなら今すぐ働きたいんだけどね、と付け加えたかったが、とっさに言い返すのは苦手なので、できなかった。

私が元気そうに見えたからなのだろうか。そもそもニートとは働く気がない人のことを指す言葉だったはずだが、気軽にこの言葉が使われる今、そのような細かい意味まで意識している人は少ないだろう。働いていない人=ニートというのが一番近いのかもしれない。

しかしニートという言葉は残酷である。私は今働けていない。羨ましがられる生活を送っているはずがない。今日は新しく試している薬の副作用をノートに記録した。毎日飲む薬の量は、7~9錠。昨晩はフラッシュバックで一時間ほど泣いていた。一か月のうち3/4くらいは微熱で体がだるいし、そのうちの一週間は37.5℃付近まで上がる。

こんな生活が羨ましいのなら、健康に働けているあたなの生活と喜んで交換しましょう。健康な体と心が手に入るなんて夢のよう。

悪意のない残酷な言葉。わたしもきみのようにそっち側でいられたら、どんなに楽だっただろうね。


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