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神海戦士エルマーレ 第1話「戦士の目覚め」Part6 #エルマーレ

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プロローグ
Part5


(これまでのあらすじ)
エルマーレに変身し<焼却衆>の先兵、オーロックス焼却獣と戦う海藤碇だったがその猛攻に苦戦を強いられていた。
しかし再び奈海の声に導かれマーレアンカーの力を引き出すことに成功。
今こそ反撃の時だ!


「……おのれぇ、もはや炭粒の一片たりとも残さぬぞ……!!」

憤怒の形相のオーロックス焼却獣は大角を赤熱させ、たてがみを炎の如く逆立てる。
蹄がデッキを激しく蹴る音が響く……再び必殺の灼熱突撃を放つ構えなのだ!

「ウオオォーッ!!」雄叫びと共にオーロックス焼却獣の炎上暴走大型バイクじみた突撃が繰り出される!
直撃を受ければひとたまりもないのは明らかだ!!
しかしエルマーレは華麗な側転でこれを回避、マーレアンカーを構え直す。


「マーレカトラス!」


おお、刮目せよ!マーレアンカーに光の渦が集まり、瞬く間に紺碧の輝きを放つサーベルめいた刀身が伸長する!

「ヌウウウーッ……!?」
焼却獣はドリフトじみて方向転換、再びエルマーレの方へ向き直る。
だがエルマーレはこの隙を見逃さなかった。マーレカトラスを構え、一気に距離を詰める!


「マーレタイダルブレイク!!」


燃え盛る大角をめがけ、続けざまに左右から怒涛の斬撃が振り下ろされる。その輝く軌道は荒ぶる大波の如し!
「グオオオッ!?」一撃が入るごとに火花と光の粒が飛び散る!
そして遂に……。

「トゥリャアァーッ!!」「グゴオオォーッ!!」

右!左!オーロックス焼却獣の大角が切り落とされた!!
「ば、バカなぁ……っ!?」
吹き飛んだ角の断面から血潮の如く火花を噴き出し、大きくのけぞる焼却獣。


一方戦いを観察していたスルトとペレーの表情にも、緊張の色が浮かんでいた。
「おいおい、これぁさすがに不味いぜ……ペレー、何か手はねえか」
「さっきの自信はどこへ行ったのさ……まぁ、あいつがあのままやられたら困るのはアタシも同じだしねぇ」
「それでこそ我が盟友だぜ!」「口説いてるつもり?やめときな」
両拳を握りこむスルトと鮮やかな衣を翻すペレー。どうやら彼らは何らかの策を隠し持っているようだ。


その間にもエルマーレはオーロックス焼却獣を追い詰める!
「トゥアーッ!」「ヌウーッ!?」
焼却獣が破れかぶれに放った頭突き攻撃は拳の一撃で止められる。エルマーレはバク転で再び間合いを取った!

「何が目的かは分からないが、これ以上やるなら命の保証はできねえぜ!」碇はマーレカトラスを構えて警告するが、焼却獣は聞く耳を持たぬ!

「貴様、人間風情が力を授かった程度でいい気になりおって……グオオォォ!!」咆哮と共に開いた口内に紅蓮の炎が満ちる!
「話が通じる相手じゃねえなら、徹底的にやるぜ……ハアァーーッ!」
碇はマーレカトラスを高く掲げると、それに呼応するように刀身の輝きが増していく!

「ウオオォーッ!死ねぇい!!」
焼却獣がナパームじみた爆発的火球を吐き出す!

「マーレカトラスシュート!!」


掲げられた光の刀身は今や倍以上にも伸長、振り下ろすと共にその軌跡が紺碧の奔流となって一直線に放たれる!
それが火球を押し流すが如く四散させ、オーロックス焼却獣を直撃!焼却獣は燻るような煙をあげる!

「……何故……グゴオオーッ!?」
(今よ、碇くん)(行くぜ!)エルマーレの足元に青い光が迸る!


「マーレスプラッシュキック!!」


イルカじみた芸術的跳躍から海の力を帯びた嵐の如き飛び蹴りが放たれる!その一撃は焼却獣の胸板を正確に直撃、紺碧の光が炸裂!!
そしてエルマーレが着地した時……「トゥアーッ!」

水柱が爆ぜ、オーロックス焼却獣は消し炭じみて熱を失った残骸と化した。



「やったぜ!」(いいえ、まだみたい)
思わず快哉を叫ぶ碇。だがマーレアンカーから奈海が警告を発している……再び精神を研ぎ澄ますと、不吉な詠唱が碇の耳に入る!


「……ヌイ アヒ ホー……」

『……カプ・マナ!!』



【Part7に続く】

スキするとお姉さんの秘密や海の神秘のメッセージが聞けたりするわよ。