見出し画像

こどもと一緒に過ごせる時間は9歳までで、90%程がおわる

9歳の息子と4歳の娘の父親でもあるデザイナーです。

数年前、とある本を読んでいた時に「こどもと一緒に過ごせる時間は9歳までで、90%程が終わる」という記述を見つけました。息子は今年の4月で9歳になりました。

これまで、息子の視野が広げられるよう様々なことに試みてきたのですが、年齢と成長による「これまではできたが、できなくなってくること」「関わり方の更新」も必要なのかなと思います。

この投稿では、自分自身の子育ての節目に向き合いつつ、自分の気持ちを言語化してみようと思います。いち父親の考え方として、共感していただけたら幸いです。

父親として、できなそうなこと


(語弊のある言い方ですが、、)
そもそも、ぼく自身は父親をあまり尊敬できていません。

ここまで育ててくれたことにはとても感謝しています。しかし、無趣味で友人関係がほぼゼロの父親を見て育ち、「こうはなるまい」と反面教師的に捉えて行動していた青年時代を送りました。

いづれぼくの息子や娘にとっても、ぼく(父親)は反面教師的な存在になるのだろうと覚悟していて、自分がこどもに与えられるであろう影響もそれを前提に考えています。

■ 好きにさせる、はできない

自分の仕事に誇りを持っている子持ちデザイナーさんが、お子さんにもデザインについての教育を施すのは、結構あるあるだと思います。ギター好きな親がこどもに音楽を習わせる、映画好きの親が一緒に映画を観る、これもよくあることだと思います。

とても素敵な考え方だなと思いつつ、ぼくはその行動が狙い通りの効果を発揮するイメージがあまり湧きません。「親が好きなもの・勧めてくるものは、ださい」と思う方が、こどもの振る舞いとしては自然に思えてしまいます。なので、自分の好きなものを子供勧めれば勧めるほど、こどもの「好き」の選択肢を奪っている気分になります。

息子が9歳になって、その傾向は強まったように感じます。これまでは親が提供するものを素直に受け入れていたけど、だんだんとジャッジが入るようになったように見えます。

父親に、こどもの趣味趣向を操作するほどの力はないんだろうなと思っています。

■ 教えてあげる、はできない

こどもに「教える」スタンスをとるのも、だんだん難しくなるであろうと予想しています。

ぼくの思う「教える」とは、こどもよりも親が目上に立って、一方的に知識や価値観を伝えるイメージです。

例えば、ふれあい動物園でうさぎににんじんを与えられる状況があり、ここまでは「体験」と言えます。ですが、「うさぎはにんじんが好きなんだよー」などとこどもに話しかければ、それは「教える」になってしまう。

幼稚園、小学校低学年では社会のルールやマナーといった教えなくてはならないこともたくさんありますが、9歳相手には徐々に控えていくべきなのかなと思っています。


父親として、できそうなこと


では、父親として何ができるのか。

そんなことを日々悶々と考えている時に、「パパのやってるゲーム実況動画つまらなかったから、ぼくの方ができそう。ぼくもゲーム実況やりたい」と言い出しました。

今年、遊び半分で会社のメンバーとゲーム実況動画を試みているのですが、息子とぼくで共有しているYoutubeアカウントでそれを見つけ、興味を持って観てくれたとのこと。動画の中身は、父親の声はするけれどおじさんたちがキャッキャしているだけで、息子にとって面白いものではなく、そこから色々考えたようでした。

「なるほど、こういう影響の与え方があるか」と思いました。

つまり、息子の中の変化として「Youtubeは、見るもの」から「Youtubeは、パパでも始められるようなできそうなもの」になった。父親のしょぼい背中から、学びを得たようでした。

今は「Youtubeをやろう」という気持ちも一旦冷めてしまいましたが、この発言の直後、友達とiPadのカメラを使ってゲーム画面を録画したり、ゆっくり実況で動画の冒頭をつくったりしようとしていました。ある意味、父親がこどもに影響を与えたと言えそうなことが起きました。

■ 勝手に楽しむ、はできそう

その体験を経て思うのは、「父親が勝手に楽しんでいるところ」を見せるのは、なんらかの効果がありそうということ。

父親は偉大である必要はないのかもしれません。

親の悲壮感がない程度のチャレンジや失敗を目の当たりにする方が、かえってこどもの可能性を広げるかもしれないという期待を感じています。場合によっては、「一緒に楽しむ」「一緒に試行錯誤する」のように発展こともあるでしょうし、親に権威がないからこそ生まれる親子関係もあると期待しています。


さいごに


とはいえ、こどもにかっこいいところを見せたい欲もあります。

自分のデザイン仕事がきっかけで、こどもがデザインに興味を持ってくれることは、自分の夢として持っていたい。お仕事、頑張ろう。


ぼくの所属するデザイン事務所 DSCL Inc.で、note magazineを運用しております。他のメンバーの記事も是非ご覧ください。

父親としての書いた投稿は、こちらにまとめています。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?