見出し画像

poem 果実

赤い果実が落ちた

いいぢゃないか
熟れたんだから

青い果実が落ちた

可哀想に
まだ実も固いまま

可哀想そう?
これでいいのよ
私はこれで

私の不幸を決めないで


ことばはこころ。枝先の葉や花は移り変わってゆくけれど、その幹は空へ向かい、その根は大地に深く伸びてゆく。水が巡り風が吹く。陰と光の中で様々ないのちが共に生き始める。移ろいと安らぎのことばの世界。その記録。