poem 道の先
坑道を
手探りしながら
進んでく
暗く細い
この道を
歯を食いしばり
進んでく
この先にしか
無いものを
私は
確かに
知っている
もがいて
耐えて
耐え抜いて
それは突然
訪れる
眩しい光
甘い匂い
肌が空気を感じてる
つかえたものを
吐き出すように
声を出す
胸いっぱいに
息を吸う
あぁ、これが
私の世界…
通り過ぎた道の先
どこまでも
真白き世界が
広がっている
あぁ、これが
柔らかさ
あぁ、これが
美しさ
通り過ぎた道の先
晴れ渡った空のよな
私のこころ
この世界
ことばはこころ。枝先の葉や花は移り変わってゆくけれど、その幹は空へ向かい、その根は大地に深く伸びてゆく。水が巡り風が吹く。陰と光の中で様々ないのちが共に生き始める。移ろいと安らぎのことばの世界。その記録。