夢を見た。真っ暗な中に光が現れる。眩しくて目を細める。次第にそれが山際から昇る夜明けの光だと分かった。山もまた緑白色の光を放っている。自然は時々美しい夢を見せてくれる。それは意識を超えるような輝きを持った荘厳な美しさだ。今日は立春。何かが変わり目を覚ましたような夢だった。

ことばはこころ。枝先の葉や花は移り変わってゆくけれど、その幹は空へ向かい、その根は大地に深く伸びてゆく。水が巡り風が吹く。陰と光の中で様々ないのちが共に生き始める。移ろいと安らぎのことばの世界。その記録。