【次の戦争を生き残る方法03】 祖国を逃げ出すのは有りか無しか
次の戦争を生き残るためのシリーズは、第二回目に突入です。
前回、少しだけお金持ちが財産を海外に移す話を取り上げました。それがいいか悪いかは、今回もあまり気にしません。
というのも、戦争となると、僕たち私たちが、ふだん思っている常識が、全部吹っ飛んでしまい、結論が真逆になることも多いからです。
なので、解脱者のたわごとと思いながらでもいいですから、この連載を読む間は「善悪」という基準をちょっとだけ脇へ置いておくことをおすすめします。
なので、早い段階で、
「戦争になると、ミクロの視点とマクロの視点がわけわからなくなる」
ということを説明しておきましょうね。
ミクロというのはちっちゃいことです。マクロはでっかいことです。
これを「自分のこと」「国家のこと」と置き換えてもらえば、話はわかりやすくなるでしょう。
戦争になれば、あなたは生き残りたいと思います。私も生き残りたいと思います。たぶん、みんな生き残りたいと思います。
日本人全員が生き残りたいと思うのであれば、他国がもし攻めてきて、日本に侵攻してきたのなら、逃げ出せばOKです。
どんどん逃げます。全員逃げます。全員生き残ります。
日本中すっからかんになります。他国はそこへ入ってきて、楽勝で日本を領地にすることができます。
バンザーイ!
ですね。
ミクロ、個人である僕たち私たちは、全員生き延びましたが、マクロ、日本国はあっという間に占領されてしまいましたとさ、ということです。
それでよろしいですか?僕たち私たちも生き延びられたし、侵略してきた国も労せずして日本を手に入れられたので、WINーWINだと思いませんか?
これがミクロとマクロが、ごっちゃになるという話です。今、まさにロシアと戦争をしているウクライナでもおなじことが起きていて、
「ウクライナから何十万人もの人が逃げ出していて」
「ウクライナに何十万人もの人が残ったり、戻ってきたりしている」
のが真理真実です。
あなたはどっちですか?
あなたはどうしますか?
ということが現実に生じるのです。
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生き延びる、生き残るためにこの連載を書いているのに、もう初期から矛盾に満ちているのが戦争なのです。だから、これを読む人は、自分がどうしたいのか、どうするのか、選択を迫られます。
そういうのが嫌な人は、この連載を読まないほうがいいかもしれません。逃げ出してしまうのも、アリです。戦争からも逃げてもOKです。
それも一つの生き方だからです。
実際のウクライナでは何が起きているかというと、「60歳以下の男性は、全員残れ、そして戦え」となっているそうです。女性と子供は国外脱出です。
なぜそうなっているかわかりますよね?もし男性陣が死んでしまっても、夫やお父さんが撃たれて死んでしまっても、いつか未来に祖国を復興する「子供たち」を残そうとしているわけです。
これは、マクロな発想です。個人としての父や夫は死ぬ。けれど、国家の未来は子供たちが担う。彼らが大人になったときに、祖国へ戻れるのか、そうではないかはまた別の話ですが。
これを読んでいるみなさんの中にも、「おじいちゃんが戦争で亡くなった」と聞かされている人がたくさんいることでしょう。それも同じ理屈です。おじいちゃん個人は死ぬ。けれど、今現に、あなたは生きているし、未来の日本はなんとかつながっていて、生き延びている。そういうことです。
そうすると、ここで賢明な読者諸君の中には、ヤバいことに気づいてしまう人がいると思います。そうです。その話はヤバいです。私も気づいてしまったので、そこに切り込みます。
それは、
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