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感情を爆発させ、競技者を演者にさせる瞬間。

 得点後あれだけ時間をかけて喜びを表現でき、凝ったことができるのはサッカーならではの特権である。バスケットボールは得点後すぐさまゲームは再開するし、バレーボールもすぐサーブが始まる。バスケットボール選手で得点入った後にベンチに戻り、スマホを取り出し撮影なんてしてたらその間に10点ぐらい入るぞ、、、

 サッカーは異色なスポーツだ。そして運が良い。あれほど得点後に自由に、時間をかけて、喜びを表せることができる。時にはクールに、時には観客を奮い立たせ、時には情熱的に、時にはユニークさ、笑いを生み出したり、時には冷や冷やさせられることもある。パフォーマンスは自由だ。そしてその時競技者から演者に変わる。

 カメラの位置、自身の今いる場所を理解し、全世界の視聴者、もちろん観客に得点を奪った自分をアピールする。クールに。自分だけに視線を集めるように表現する。もうこの時は演者になっている。二枚目俳優と表現しとこうか。

 そして時には、無我夢中に喜びを爆発させ、味方が駆け寄ってくるのを関係なしに、自分自身を表現するものもいる。喜びの行き先はサポーターであったり、指揮官、そして家族だったりもする。もう何も考えていない。無心だろう。しかしこのときも演者になっている。自身の熱量で観客、お茶の間で見ている視聴者の胸をギュッと掴むようなパフォーマンスだ。これはいつも屈強に立っても最後まであきらめない少年漫画の主人公としとこうか。
 
 誰もが考えていない驚愕のパフォーマンスをするものもいる。ゲラゲラ笑う観客もいれば、何だアレは?と困惑する観客もいるのではないか。もはやパフォーマンスをしている方も自分のゴールした喜びよりも、その喜びを観客にさずけ、一緒に笑いとして共有している。これも立派な演者か。ほんとうに表現はそれぞれだ。名脇役。ムードメイカーといっておこう。

 ほんとうにサッカーは特別だ。ゴール後に1分くらいはなぜか自由に与えられ、その中で今の感情を自由に表現してくださいという場所を設けられているようになり、その中で自身をアピールする。そりゃもちろん負けているときはそんなことやるなと言われるだろうし、勝っていたとはいえ、アデバヨールのようなこともしてはいけない。リスペクトはありきだ。ゴール後の時間は不思議だ。そして誰にでも喜ぶという時間が平等に与えられる。

就活生です。サッカーばかりでしかもコアなところを攻めています。少しでも驚き、笑いがあった方はサポートお願いします。