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【コラム】時間をかけてやる、をどうやるか。

こんにちは、変化にもっと優しくなりたい、むじょうの前田です。

今日は時間をかけてやる、をどうやるかという問い(悩み)について書いていきます。

私達がやろうとしている「弔い×インターネット」という領域はとても時間がかかるテーマだと思っています。定石に乗って展開するビジネスなのか、定石をつくるのかでいうと、後者寄りの試みです。

正直、どのくらいの時間がかかるかわかりません。もちろん1年でここまで、3年でここまで、5年でここまで...
とマイルストーンを置くことはできますが、コロナウイルスのような世の中の大きな変化を機に、一気に時計の針が進むこともありますので、「時間」はアンコントローラブルな要素と認識しつつ、きたるその時に最高のアウトプットを出せる状態を常時作り続けることを大切にして取り組んでいます。

最初の問いに戻ります。時間をかけてやる、をどうやるか。日々、この問いと向き合い、毎月減ってゆく銀行残高と付き合いながら生きています。

素敵な投資家さんに恵まれ、直近のお金を気にすることなく、今向き合うべき「体験を磨くこと」にコミットさせてもらえているのは本当にありがたいことです。

それでも、預かった時間は1年。「弔い×インターネット」を根付かせるには当然もっと時間がかかります。こういった、定石をつくる試みは色の違う資金が流れ込むことで一気に崩壊します。なのでどの色のお金を入れてもらうのか(=誰と血をわけるのか)は本当に慎重にならなくてはいけません。VCがあるじゃないか!という声が聞こえてきそうですが、ファンドの期限という短いサイクルの中で成果をあげることが前提になるため、定石をつくろうとしている我々には合わないのでは?と思っています。もしかしたら、あるのかもしれませんが...

「21世紀の国富論」を書いた原丈人さんの言葉を拝借すると.、

VCが果たす役割は、新たな産業を生み出す技術を見抜きそれを長期間に渡って育てていくこと。世界の経済を牽引するIT産業をつくるのにVCが活躍したのは言うまでもない。しかし、1990年当時アメリカでベンチャーに入ってきた資金量がは4000億程度だったところから、すぐに1兆を超え、2000年には10兆を突破した。結果的にVCに集まった資金を運用するようになったのは資産運用のファンドマネージャーや経営コンサルであった。彼らが興味を持っているのは技術の育成ではなく、リターンである。こうして多くのVCが変質していった。現在のVCは未公開株式の投資信託ファンドのようになっている。

当然、VC業界の人々はこの状況を打破しようとしているでしょう。しかし、長期に渡ってリスクが存在する場合に資金を出すことはできないでしょう。

もちろん、無期限のお金という都合のいいものはありません。では、長い時間をかけて定石をつくっていくベンチャーはどうしたらいいのか。。。

結局、融資も株式も匿名組合出資といった売上分配型の調達も、誰に託されたお金どんな価値を、どのくらいの時間をかけて作るのか。何が担保になるのか。既存のスキームに囚われず、自社の生態系にあった形をじっくり考えるしかないのではないかと思います。

資金調達は、会社というビオトープでいう「水」を補給する行為と捉えていて、その水はどこから引いた水で、自分達の肌に合うのかを大事にすべきだと考えています。

私も答えを持ち合わせていない問いですし、水が枯れる前には次の水の引き方を考える必要があります。ようやく芽を出したプロダクトがあるので、枯らさないように、しっかり育てていきたいと思います。

では、今日はこのへんで。ありがとうございました!

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