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アダルトチルドレン①


アダルトチルドレンは、機能不全家庭で育った人の罹患率が高いそうだ。
ワタクシが罹患している疾患で、線維筋痛症と言う病も、アダルトチルドレンの罹患率が非常に高いと言われている。


例に漏れず、私も機能不全家庭で育ったクチである。
私の父親は、世間で言う精神異常者、今で言うサイコパス、一歩間違えばシリアルキラーである。


酒乱でもあり、働かずに毎晩酒を飲んでは包丁や斧、木刀を持って暴れるのである。
酒乱と言うのは、よく自分では覚えていない、など昔から耳にしていたが、それはどうだろうか。
私がこの目で見てきた酒乱は、大概は全部覚えている。
シラフでやればヤバいから、酒をのんでやるのだ。


何につけ、自分に対しての造反だと言い、自分を崇めろ、自分のいう事をだけを聞いていれば良い。
家族は、自分を崇拝し、崇めろ。
家族は自分の部下で逆らうことは許されない。つまり家族ではなく、下僕だ。


母と姉と私は、何度も何度も殺されそうになった。
小さい頃から、何時でも逃げられるように、服を着たまま寝ていた。
でも実際は逃げない。万が一、見つかれば拘束され、殺される可能性もある。

殺される、と言うのは、暴力を受けているときに、打ちどころが悪かったり、奴が目測を誤って死に至らしめると言う意味で言っていて、奴が殺意の元で実行に移すことではない。


朝も昼も夜も、今日は生きていられるだろうかと、考えない日はない。
何をしていても、何処にいようとも、とにかく頭から離れないし、自分たちが生き延びるには、1分1秒頭から離してしまえば隙が生まれる。命に関わるのだ。


私は虐められていた。古い時代でも虐めは有ったし、昔は良かったなどと言う人間は、幸せな環境にいたか、周りで起きていることに気づいてなかったかであると思われる。


学校には当然行きたくなかった。しかし、家に居ればやってもいないことで暴力を振るわれ、少しでも嫌な顔をしようものなら、半殺しにされた。ただ、私と姉は、母が受けた暴力に比べたら、まだまだ良い方だった。


なので学校は休まず行った。学校の虐めの方が命の危険が無かったから。それでも子供だから、やはり学校にいるときは辛くて辛くて、先生に言っても取り合ってくれず、私の思考は破綻した。


中学生になり、全校生徒対象の性格検査なるものが実施された。

中身は
『人を殺したいと思った事はあるか』

『死にたいと思ったことはあるか』

このような設問がかなりギッシリ詰まった検査内容だった。
これが検査と呼べるのかどうかは別として。


姉は一般論に則って回答したようだが、私は正直に回答した。


数日後、担任から職員室へ来るように言われた。
何だろうか、また給食費の未納か、修学旅行の積立金未納か、呼ばれて言われる事と言えば、何らかの未納の話。他にはなかった。


担任が話はじめた。

『ちょっと言いにくい話なんだけど、この間の性格検査、あれな、全校生徒でお前だけ、性格異常と言う結果だったんだ。』と………


いやいやいや、それ違いますから。
と、初めて我が家の異常な環境、異常な父親、母と姉と私が3人で働いて親父を養ってること、我々は奴隷で毎日毎日、殺されない様に過ごしていること、稼いだ金をほぼ全部が酒に使われること、等々話始めると止まらなくなってしまった。


そんな環境で、あの設問に回答すれば、そりゃ異常って出るでしょう。あるいは、あの親父、あの環境のせいで、本物の異常者になっているのかも知れないことを、口角から泡を吹くかの如く、息せき切って喋りまくったのであった。

アダルトチルドレン①のつづきは、体調が落ち着いている時に投稿します。

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