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【さよならの力】《伊集院静 著》(講談社)

春の訪れを思わせる桃色の装丁に、別離をテーマにしてはいるが読んだあと希望をもたらしてくれる内容であることが感じられる。
       
伊集院静といえば夏目雅子の旦那さん。それぐらいの知識しかなかった。調べてみると、「ギンギラギンにさりげなく」の作詞をした方だとわかった。(作詞家としての筆名は“伊達 歩”だて あゆみ)
何を隠そうこのアタシ、少女時代にはマッチ(近藤真彦)命、だったのだ。そんなご縁があったとは。
       
本書は(主に)死別体験について書かれている。弟・愛妻・父親・愛犬との日々、そして別離。自分自身の別離体験と重ね合わせずにはいられなかった。軽い気持ちでで読み始めたが、カフェで読むものじゃないとすぐにわかった。

『苦しみ、哀しみを体験した人たちの身体の中には、別離した人々が、いつまでも生きていて、その人の生の力になっています。だからこそ懸命に生きねばならないのです。私は今、“さよならが与えてくれた力”を信じています。』

さよならの力“終わりに”より抜粋

《伊集院静 著》

伊集院静さんに背中を押された気分だ。アタシも亡き愛犬との日々を書いてみようかな。

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