見出し画像

我が家流⭐︎緩和ケア#38「天国と地獄」

2011年7月
末期がんで余命3カ月と宣告されたお舅さんを自宅で看取りました。
当時のBlog記事をシリーズで転載します。
どなたかの参考になれば幸いです。


***


2011年7月4日


『天国と地獄』を往き来した1週間。

6月27日、午後9時
お義父さんの容態が悪化。

訪問看護ステーションの方に聞くと「最期が近づいてますね」とのこと。

家族全員が集まり見守る中、何度も呼吸が止まる。
痰が詰まって窒息状態になってしまうのだ。

そのたび、カラダを横に向けて背中をトントン叩いてどうにか痰を出して息ができるように、時には口に手を突っ込んで舌が気道を塞ぐのを阻止したり。

段々、その発作の数が増え、間隔も狭くなっていき、夜を徹しての看病が続く。

お義母さん、長男、次男、三男、長男の嫁(アタシ)、次男の嫁、孫息子(甥っ子)、孫娘(姪っ子)の8人で交代で眠りながらの看病。

チアノーゼなど何回も危ないシーンが。
そのたび「お別れ」を覚悟した会話を交わす。

「おとうさん!!!」
「じいちゃん!!!」

叫ぶことが何度もあった。

が、お義父さん強い!!!

何回も還ってきてくれる。

そして、還ってくるたびに

「はぁ〜、しんどかった、死ぬかと思た」
「ところで、生きてるんか?」



お義父さんの兄弟も集合したりと、かなりヤバイ状況だったが金曜日の朝、急に「クリームパン食べる」と言い出した。

一同、「え???」

前日、看護師さんが来たとき最大の危ないシーンがあって点滴もせずに帰ってもらっていたし、絶食状態だったし、何より昨日まで4日4晩、死の淵をさ迷っていたっていうのに…


クリームパンですかっ!?爆笑

クリームパン食べて一言。


「ウマイッ!!」


冷た〜いお茶飲んでも…


「あ〜、ウマイッ!!」


と、大きな声で叫ぶ(笑)



それからは、プリン食べたり胡麻豆腐食べたり出来ている。


持ち直した!
お義父さん、スゴイ!!

翌日、訪問看護師さんが目を丸くして驚いたのは言うまでもない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?