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我が家流⭐︎緩和ケア#46「いいお葬式」

2011年7月
末期がんで余命3カ月と宣告されたお舅さんを自宅で看取りました。
当時のBlog記事をシリーズで転載します。
どなたかの参考になれば幸いです。

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2011年7月14日


一夜明け、告別式。

こちらもたくさんの人にお参りしていただいた。

お義父さんの人柄と共に、頑張った家族を讃えてお参りしてもらえたようで。
本当に有り難い。


お義母さんに代わって喪主を務めた夫は、考えていたよりも伝えたいことが溢れ出したようで涙で声を詰まらせながらの挨拶だった。
アタシは、その辺りから頭真っ白になるくらい泣きまくってしまって。膝ガクガク。どうやら家族全員泣きまくっていたようだ。


出棺してマイクロバスで和歌山市の斎場へ。ここ初めて来たのでビックリした。あまりの機械的な感じに愕然。
リフトのようなものに乗せられたお義父さんの棺は機械的にレールの上を滑り火葬の部屋へと入っていってしまった。
アタシたちは、ガラス越しに、その扉が閉まり夫が火葬のスイッチを押すのを泣きながら見つめていた。
スイッチを押した瞬間、崩れ落ちそうになるお義母さんのカラダをガシッとつかみ、マイクロバスへと戻った。

帰りのバスで私は用意していた「お義母さん、お疲れさん」の言葉を贈った。
泣き続けるお義母さんに「今日は泣いても許される日やから気ぃ済むまで泣いていいよ」と声をかけたが、それ以上は何も言えなかった。

思いっきり泣いてスッキリしたのか、お義母さん、その後めっちゃ食べて騒いでいた(笑)
初めての経験で“いっぱいいっぱい”だったけど、親戚や参列者の方に

「あったかい、いいお葬式やったよ」
「家族のチームワーク見せてもらって気持ちよかったよ」
「お嫁さんや孫があんだけ泣くお葬式も珍しいで。○○ちゃん(お義父さん)幸せモンやな」
などと口々に言ってもらえた。

「いいお葬式」ってなんなんやろう?
ようわからんけど。

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