カモミールだと思って雑草に水や液肥をあげていた話

カモミールティーのティーバッグからカモミールを栽培した人の話を見て真似してカモミールティーをまいた。

プランターに新しく土を入れて、ではなく、古いプランターの土を再利用して植えた。発芽したら同じような芽が出るので分かるだろうと思っていたし、ハーブは多少雑でも育つという印象があったのでそれでいいと思ったからだ。
あと園芸用の土やプランターは意外とするし…。

ティーバッグをまいてから数日。5日くらい経った頃だろうか、細長い芽がプランター全体に芽吹き始めた。

全体に均等に生えているし、カモミールの葉はコスモスの葉のような、細長いものが入り組んだような葉なのでそれで正解なんだろうと思っていた。

毎日水をやり、葉が伸びているのを見ると気分が上がった。
再利用した土なので栄養が足りないのではないかと思って薄めた液肥を与えたこともある。

しかしいまいち確信が持てないでいた。
雑草の種が混ざり放題な環境だというのもあったが、小さな芽をつむと稲のような感触だった上に青臭かったからだ。
カモミールは葉にも香りがある。
それに、葉は柔らかいのだ。

そして昨日、ついにインターネットでカモミールの芽を調べた。
可愛らしい双葉だった。

私が今まで愛でていた芽は雑草だったのだ。

カモミールがこのまま発芽するかはわからない。
1つだけわかるのは、このまま育て続けていても妙に生きの良い雑草が生えてくるだけだということだ。

抜いてしまうべきなのはわかりきっている。
草を抜いて、何かまた新しい野菜やハーブを植えるのがいい。
カモミールが今後発芽するとしても、草があってはうまく育たないかもしれない。

わかりきっているが、この数日で湧いた情のせいで行動に移せないでいる。
小さく可愛らしい雑草の芽を前にすると、どうしてもためらってしまう。

カモミールが発芽するまでの間は、いましばらく雑草の芽と共に過ごしてみようかと思う。

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