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クリエイティブなB2B広告

2022年のカンヌライオンズにB2B部門が新設されますね。そこでカンヌに先立ってB2B領域でクリエイティブだなと思った事例をピックアップしました。


BtoBは耳のこし系企画が多い?

印象的なセリフやコピー回しとサウンドで
耳に残るタイプの企画。
古くは
「Intel Inside / インテル入ってる」
「だけじゃない帝人!」
「旭化成イヒ!」
最近だと「なんだしなんだしAGC」など。

この手の企画がすごいのは
もちろん脳にダイレクトに響くので、
ターゲットの第一想起に入りやすくなります。

と、BtoB企業が展開するマス広告は
商談のきっかけを作ったり、覚えてもらうために、
いかに印象に残れるかをしのぎを削っています。
しかし、この手の手法は広告投下量が多くないと機能しないので、
どんな企業でも取れるアプローチではありません。
そこで今回は広告投下量が多くなくても
広告としてワークしそうな企画を探しました。

技術力PRプロダクト系

一般消費者からはあまり興味を持たれにくいBtoB企業の提供する商品やサービス。
しかし、その技術力を結し、みんなが楽しめるエンタメへと
昇華させることで技術力PRすることができます。

①村田製作所 / ムラタセイサク君

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村田製作所が作ったムラタセイサクくん。
小さくて可愛い見た目のロボットなのに、
自転車を運転できることがさらに可愛さを増している。
非常にチャーミングなロボット。
こんな不思議で可愛いものを作れる技術力はすごいなと
このCMを見た当時小学生でしたが感動した覚えがあります。

②TDK / BonsAI

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TDKが技術力PRとして作ったAIが搭載された盆栽、Bons-AI。
まさかの盆栽にAIを組み込んだヘンテコプロダクトとしても面白いし、
盆栽に人生観を諭されたりと、不思議な体験をさせてくれるため、
東京ビジネスサテライトなどビジネスマンが多く試聴するメディアを中心に様々なメディアに掲載され、話題を呼びました。
一見なんで作ったんだという無用なプロダクトが
ターゲットに届くという妙がこのPRの素晴らしいところではないでしょうか。

③新潟県小千谷 / 金属の加工精度PR

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新潟の小千谷にある金属加工会社がより集まり、
技術力をPRするために作ったもの。
一見、鉄板なのですが、実は同心円状に切られており、
それぞれが独立して動くので、初めてみるとびっくりします。
その様子を撮影した動画はTwitterでもバズり、
まるで斬鉄剣で加工されたのか?と思うほどの
切れ目がわからなくなるくらい精巧な加工技術を
広くPRできたのではないでしょうか。


社会課題系

アプローチとしては以前紹介したブランドジャーナリズム型
BtoB広告でも有効なアプローチ。

①kintone / 働き方改革広告

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当時、政府からの急なテコ入れによる働き方改革が叫ばれ、
国の方針に従い、上司から残業禁止の通達がされる一方で
変わりきれない現場の商習慣の間で苦悩するジレンマが
社会問題化していました。
その機をうまくとらえたビジネス効率化ツールのキントーンの広告。
ジレンマを代弁することで共感を得つつも、
その解消策として自社製品を宣伝するグラフィックを新橋に掲出。
すぐさま「よく言ってくれた」とTwitterでも話題になり、
高い露出効果を得た。


②SmartHR / ハンコを押すために出社した。

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コロナ禍でリモートワークへの移行を社会的に進めているが、
企業に残るハンコ文化がそれを妨げていて、
その本質的ではないルールを不満に思っている人が多かった。
そんな中、この施策はその問題点を代弁し、多くの共感をよび、
話題化。先の事例と同じく高いPR効果を発揮した。

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