記憶~第1章~
【幼児~少女編】
私は福岡県のとある場所に
生まれました。
決して裕福な家庭ではなく割と…
いや、正直かなり貧乏な家庭で
幼少期を過ごした。
貧乏子沢山とはよく言ったもので、私には年の離れた兄達がいた。
母は良く言えばサバサバとした
性格の明るい姉御肌気質。
悪く言うと子供達より自分の事が
最優先の楽天家で浪費家。
父は昔ながらの九州男児で
頑固一徹、亭主関白な人。
融通もきかず常に自分の言う事が
正しく男尊女卑の強い俺様気質で
口答えをしようものならスグに
殴られてた。
母からは子供好きな人だと
ずっと聞かされていたけど
嘘でしょ??と耳を疑いたくなる
ような事を常に言っていた。
父のどこが子供好きなのか…。
そんな様子は1mmたりとも
感じた事がない。
要は、これはあくまでも
叱っているだけで
暴力を振るっている訳ではないと
言いたいのだろう。
そんなふざけた話があるだろうか
私にとっては『しつけ』という
名の暴力を振るう人でしかない。
というのが正しい。
ただ、そんな父ではあるが
母に対してだけは
とても愛情深い人だった…。
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