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旅先のセブンイレブン

妻のおばあちゃん家生活が続いている。551の肉まん、松花堂弁当、各種和菓子、フライドポテト、アンリシャルパンティエ、アメリカンドッグ、六花亭羊羹、お好み焼き、茎わかめの佃煮、シャインマスカット…おもてなしの波状攻撃にお腹がブヨブヨ。入れ替わり立ち替わる親族の方々、複数パターンの集合写真。すぐ仲良くなる子どもたち。赤ちゃんのお披露目。ばあばの卒アル。妻のじいじばぁばは共に100歳近いのに元気で、由緒正しき家に、幸せそうな親族が集まり、ひ孫に囲まれて理想的な老後のように見受けられる。僕までも、2泊もさせて頂いて。関西的な人情なのか。ありがたい。内省的でひとりが好きな僕だって、この有り難さは知覚できるから、ニコニコと無難に歓待を受けている。カラオケに拉致された際は、空気を読んで、糸と栄光の架橋だけ、大人しく、ささやかに、ちゃんと歌った。僕の実家は、こんな関西の人情みたいなの、ないから、ありがたいなぁと思いつつ、妻に申し訳ないなぁ、と思いつつ。人間の生活とは、このようなものであるよなぁ。としみじみ思ったり。まいにち仕事仕事では、殺伐としすぎて、大事なものを見失ってしまうのではないかなぁ。と、お盆で脳がだらけてしまっている。夜は妻が珍しく、一人散歩の時間をくれた。たぶん内向型の僕にしては妻の親戚との歓談、カラオケ、頑張ったと評価いただけたのだろう。近所の歴史ある銭湯にいき、ゆっくり一人で散歩した。田舎町の道路を、風呂上がり散歩するのは幸せだったけど、セブンイレブンをみつけて、更に幸せになった。横浜にもある、僕の生活に根差したセブンイレブン。昔だったら、旅先ではソコにしか無い体験をすることにストイックで。コンビニとかチェーン店を避けていた。でも、ゆるい旅行で、ゆるくホームの雰囲気に戻れるコンビニは貴重だ。旅先でもジャンプを立ち読みできる幸せ。清潔なトイレがある安心感。スーパードライを買って、駐車場で飲んだ。田舎でも街頭で、星なんか全然見えないけど、風が気持ちよかった。岸田首相のポスターがところどころに貼ってあって。豊かさを実感させます。的なことが書いてあって。東京から遠く離れたこの地に、国が、何を出来るんだろう?実感なんてできるんだろうか。このシャッター商店街が、鮮やかに復活して、観光客が押し寄せ、ベビーブームが再来して、地域が生まれ変わるのだろうか。神戸らへんのこの街より、さらに遠く。例えば僕のばあばが住んでる鹿児島とかにも、このポスターは貼ってあるのだろうか。みんなが豊かさを実感するには、どーすんのか。どうしたもんかね。とりあえず風呂上がりのビールが美味くて、個人的に豊かさを実感している。お盆の家族旅行は明日も続く。1124文字

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