『唐茄子屋 不思議国之若旦那』の話~前編~
どうも、私です。
昨年は、お世話になり、ありがとうございました。
本年も、どうぞよろしくお願いいたします。
今日は、「第13回 シネマ歌舞伎」の話をします。
めちゃくちゃ笑いました。
お付き合い下さい。
◆
姉「予告編から気になってたのよ」
私「私も」
と姉妹揃って、予告編を見たその時から楽しみにしていた作品があった。
それは、
『唐茄子屋 不思議国之若旦那』
宮藤官九郎×古典落語×『不思議の国のアリス』×平成中村座
というてんこ盛りな作品。
姉「絶対、面白いやろ」
私「見に行こう」
というわけで、映画館に出かけた。
※ここからは、ネタバレになります。あざっす!
クドカンワールド、炸裂
今回は宮藤官九郎さんだけでなく、主人公・若旦那徳三郎(中村勘九郎さん)のおじ、達磨町の八百八役で荒川良々さんも参加しているため、台詞も現代語で分かりやすく、アドリブも満載だった。
大向う「待ってました!」
八百八「何!?梨園の洗礼!?」
と爆笑を掻っ攫ったり。舞台上を行き交う人達の時間を止めたと思うと、某ハリー・ポッターの杖を懐から取り出してみたり。町人の1人を捕まえて、その杖を使って時間を動かしたら動かしたで、
八百八「昨日、誕生日だったんだろう?」
町人「…ありがとうございます」
と役者さんの誕生日を祝ったりとやりたい放題。
毎公演、八百八の餌食(言い方)になる役者さん、大変だっただろうな。笑
さらには、吉原遊びが行き過ぎて勘当を言い渡された徳三郎と偶然会った際、
八百八「待ってましたって何!?歌舞伎の洗礼なの!?」
徳三郎「あれは、『待っていたとは、ありがてえ』って返すんですよ。『お祭り』って演目であるんです」
八百八「じゃあ、やって」
徳三郎「!?」
と無茶ぶりをし、徳三郎というか勘九郎さん困惑。
大向う「待ってました!」
大向うが聞こえ、勘九郎さんは応えた。
勘九郎さん「待っていたとは、ありがてえ」
大向う「中村屋!!」
徳三郎「あざっす!」
姉「自由かよwwwww」
私「開幕からwwwww」
八百八に助けられ、実家に勘当の取り消しを申し入れに行く徳三郎。
却下されたその時、徳三郎が気に入っていた花魁、傾城・桜坂(中村七之助さん)がルンバ的なものに乗ってやって来たかと思うと、彼を振った。それに納得できず、
徳三郎「何でですか?一緒にいたいって言ったじゃないですか」
桜坂「触らないで下さい!シャーッッッッッ!!!!!」
と彼女に近づこうものなら威嚇される徳三郎。
お囃子さんが舞台上に出て来たと思ったら、徳三郎の吉原遊びの内容が書かれた『報告書』を読み上げ、去っていった。
(話がつまらない、徳三郎が歌う歌が下手で、聞いていて退屈だからと欠伸をすると説教される等)
その後、八百八の世話になることになった徳三郎。
八百八「唐茄子(かぼちゃ)、売ってこい」
徳三郎「嫌ですよ。若旦那が唐茄子を売るなんて、みっともない」
これにブチ切れた八百八は唐茄子を手に取った。
八百八「もう一遍言ってみろ!」
そこから、徳三郎と八百八、八百八の女房・よし(中村扇雀さん)による唐茄子の投げ合いが始まった。
八百八「2個でもいいから、売ってこい!」
よし「とりあえず謝りな!」
徳三郎「無理です!」
本気で投げる八百八とよしに、バレーボールのように打ち返す徳三郎。
私達は腹を抱えて笑った。
姉「打ち返すんかいwwwww」
私「扇雀さんの投げ方が本気wwwww」
散々投げ合いをした後、徳三郎は唐茄子を売りに出かけることになるのだが、徳三郎が背負った籠に入った唐茄子と先程まで投げ合っていた唐茄子の形状が明らかに違う。
徳三郎のはちゃんとした唐茄子だが、八百八が手にしているのは明らかに唐茄子のように色が付いたボール。
姉「ボールすぎてウケるwwwww」
私「ドアップで映すのやめてwwwww」
と笑っていると、異変に気付いた徳三郎が思わず笑いながら指摘した。
徳三郎「さっきのと違いますよ。笑」
八百八「一緒じゃねえか。橙色であと……」
徳三郎「緑じゃないですか?笑」
八百八「…緑にしては、色味が違うだろ。緑はもっと鮮やかだろ」
よし「深緑だよ」
八百八「そうだ。深緑だ。…深緑ってある?存在する?」
よし「あるよ。もう、唐茄子色って言いな」
八百八「そうだ、唐茄子色だ。うちのかかあは、出来る女だよ。よく知ってるよ。ほら行ってこい!」
一連の流れに、私達姉妹はお腹を抱えて笑った。
姉「荒川良々、深緑知らんのウケるwwwww」
私「wwwwwwwwww」
個性的すぎる登場人物達
前述のように、徳三郎が出会う人達はとにかく個性が強い。
唐茄子が売れなくて困っているのを見かけた大工の熊(中村獅童さん)は全部の事情を一瞬で理解したかと思うと、客席のお客さんを巻き込みながら、唐茄子を残り2個まで売って、
徳三郎「ここまで、話が早いの初めて」
熊「いいってことよ」
と笑顔を見せたり。
徳三郎が、桜坂と瓜二つのお仲(中村七之助さんによる一人二役)と息子・イチ(中村長三郎さん)の家に立ち寄り、よしから渡されていたお弁当を食べた際には、
イチ「おまんまーーーーー!!!!!」
徳三郎「そうか、おまんまが好きか」
イチ「唐茄子は嫌いだ!」
徳三郎「おまんまって言うとき、分かりやすく機嫌良いもんね。笑」
と徳三郎が唐茄子とお弁当を交互に見せると、
イチ「唐茄子!おまんまーーーーー!!!!!唐茄子!おまんまーーーーー!!!!!唐茄子!唐茄子!おまんまーーーーー!!!!!」
とイチが応え、客席からは歓声と爆笑が起こった。
そして、残りの唐茄子2個と売り上げのお金、お弁当を残して去った徳三郎をお仲が追いかけようとすると、家賃を取り立てに来た大家・源六(坂東彌十郎さん)が登場。
お仲との言い合いの末に、徳三郎が残していった財布のお金を家賃として取り上げ、悲しみに暮れるお仲とイチを置いて、立ち去った。
一方、身請け話が出た桜坂に一目会いに来た徳三郎に、『蛙ハラスメント』に敏感な蛙のゲゲコ(片岡亀蔵さん)、アンチエイジングに躍起な蛙のゲゲミ(中村扇雀さんによる一人二役)、吉原田んぼのあめんぼ(荒川良々さんによる一人二役)が声を掛ける。
ゲゲコ「第二吉原に行きません?」
徳三郎「第二吉原?でも、お金が……」
ゲゲコ「いわゆるパラレルワールドですけど、この小さい門から中に入って、目当ての花魁を見て帰ってくればいいですよ。ただ、若旦那の体が若干若返りますけど」
その言葉にのった徳三郎が、小さい門をくぐると若旦那(小)(中村勘太郎さん)に様変わり。
若旦那(小)「あざっす!」
それを見て、アンチエイジングを期待して門をくぐったゲゲミがオタマジャクシになったのには爆笑した。
姉「勘太郎さんになった途端、小さい。笑」
私「ていうか、ゲゲミwwwww」
ここから、徳三郎とゲゲコによる「第二吉原」探検が始まった。
(長いので、前後編に分けます。あざっす!)
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