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小説「死ぬ準備」10月から再出発!長生きのために。

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生きるとは死ぬことである。死ぬために生きている。計画では95歳まで生きる。理由は母親が100歳まで生きたから。男のおれは女性に敬意を表して5年少なくした。偉くも金持ちにもなれなか…
まずは単品で100円から。徐々に200円。月極めで500円と上げて行く。期間限定もある。いまはにコ…
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2020年4月の記事一覧

「芙美湖葬送」③-死の朝

思い出したくもないが、その朝である。

夜明けから、急に気温が下がりはじめた。

明け方には霧が病院全体を覆っていた。乳白色の霧が陰湿な病院の外壁を少しだけロマンテイックに塗り替えている。

 私が立っている最上階の病棟洗面所からは、普段は付属看護学校棟が見えるのに、その朝は、何も見えなかった。

 

 明け方まで妻の傍らで寝息を伺っていた。いつもより静かになっている。カテーテルの尿も赤みがうす

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保険共済とは、特権的加入者が密やかに得をし、多くの一般的加入者が公然と損する合法的システムである。

 保険・共済とは何か。・・・うん、うん。上記の通り。

まさかの場合に備えて、金を掛け、まさかの当事者や、家族に対して行う金銭的救済システムである。それが満足に支払われていれば問題はない。
しかし実際には、ああだこうだと難癖を付けて支払われない場合も多い。仮に支払われても、また、なんだかんだと難癖を付けて、満足な金額でない場合が多い。私の場合もそうだった。

請求書類は面倒だが、支払われた金は予定

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それで今度は医療崩壊

それで今度は医療崩壊

一般のインフルエンザから見ればコロナは感染も死亡者も十分の一以下である。そう、ぎゃあぎゃあ騒ぐことじゃない。自殺者は年間3万以上出た。これからもっと増えるだろう。交通事故も1万の時代があった。に、くらべりゃコロナの死者は少ない方だ。誰が見てもそう思うだろう。

何故怖がるのか。コロナだから。中国発進だから。蝙蝠の自然発生なのか人口発生なのかいわゆる生物兵器なのか誰も分からない。ただ不思議に思ってい

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医療と介護と保険共済の踏んだり蹴ったり、最後に転がしたり?

医療と介護と保険共済の踏んだり蹴ったり、最後に転がしたり?

昔ね、医療過誤を受けて、医療不信に陥った。でもカミさん難病で、ま、いってみれば担保に取られているようなものだから文句いえなかった。そのカミさんも18年前に死んだ。

おかしなもんで、上京以来の友人に二人死なれ、幼馴染にも死なれた。まあ。そんな年になっていた訳だけど、腹立ったな。同時に空しくなった。

もう、どうでもいいよ。

煮て食おうが焼いて食おうが勝手にしてくれ。とふて腐っていたら、今度はコロ

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あいつが死んだー「新橋寄り銀座10円の恋物語」①

あいつが死んだー「新橋寄り銀座10円の恋物語」①


変な言い訳これから書くのは、60余年前に終わった貧しい恋の物語だ。裕次郎張りに銀座の恋の物語には違いないが、すこし新橋寄りになる。鴬谷から有楽町までは初乗りで10円だった。新橋まで行くと20円になる。だからあいつは彼女と待ち合わせる時は必ず山手線有楽町の新橋寄りベンチにした。まだスマホも公衆電話もない時代である。客の都合でお店をでるのが遅くなる時は終電までしっかり待った。そんな時代の10円恋物語

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