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跳ねる跳ねないについて語ります。〜その3〜


さて、跳ねる跳ねないについて語り始めたらもう止まらないんです僕。
僕が跳ねる跳ねないについて物心ついたのは昭和61年!
なけなしのおこづかいで買ってそれこそレコードが擦り切れるほど繰り返し聴いた曲がありました。CCBの「元気なブロークンハート」がそれです。あー恥ずかしい。

僕は昭和61年4月9日にリリースされたこの曲を舐めまくる様に聴きました。ああ聴きました。イントロは三連のタムタムがトロロトロロって言ったかと思ったら
ズッチャーラ
ズッチャーラ
ズッチャーラ
チャチャーン
って言うイントロですよ。
因みにシングル盤のレコードでこの曲をわざわざ買っておきながら僕はこのレコードをラジカセでテープに録り直して聴いていました!そうです、倍速で!その気持ちよさはほぼほぼマスターベーション級でありました。
当時のラジカセの事です。倍速で聞くと当然音程はちょうど1オクターブ上がり、
テッテレテッテレテッテレテテー
テッテレテッテレテッテレテテー
と、実に間抜けな音楽に成り下がりました。ではなぜそんな事を14歳の学少年はわざわざやったのでしょうか。それには明確な理由がありました。
ベースラインがとっても良く聞こえらからです。
もうまたたびにやられた猫の様に、倍速の元気なブロークンハートは僕のハートをブロークンしました。元気なブロークンハートじゃないんです!倍速の元気なブロークンハートなんです!ベースラインがピコンピコンゆってて嬉しかったんです!

14歳の学少年は心に決めました。僕はこんなピクンピクンした音楽をやりたい!
これカッコいい!

で、元のスピードに戻した「元気なブロークンハート」を聴いて僕はこう感じました。
遅い。遅いしダサい。

そのダサさの正体がなんであるかも知らずに、僕は倍速で元気なブロークンハートを聴き続けました。

そして僕は気付くのでした。世の中の音楽は跳ねる跳ねないで大別される。今聴いている元気なブロークンハートは跳ねるか跳ねないか。

跳ねている。
倍速は跳ねていないが、通常のスピードで聞くとこの曲は跳ねているぞ…おい、みんな起きろ!この曲は跳ねているぞ!
と家中を起こして回ったのも今となってはいい思い出です。嘘ですけど。

跳ねるとはダサさとみつけた14の春の事でした。また明日。

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