こころの芽

人を憎むことをやめたい

こころに憎しみの芽が生え

はじめは小さい芽だが

やがて木になり

鬱蒼とした葉を茂らせ

こころは憎しみの密林となる

密林の木々は

決して花が咲かず

決して実もならず

こころに風は通らなくなる

風が通らず

光も差さぬ密林の木々は

やがて枯れる

人を憎むことをやめたい

こころには喜びの芽を生やしたい

たとえ実はならぬとも

こころに風が吹いてほしい

こころに光が差してほしい

人を憎むことをやめたい

自分を憎むようになるから

わたしはわたしのこころを

枯らしたくない


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?