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不登校 〜中学 勉強編〜


息子が小学5年生から学校へ行くのを嫌がるようになった。行ったり行かなかったりで小学校を卒業した。

中1


中学生になったが生活はめちゃくちゃだった

1日中、動画を見てゲームをしていた。外にも出ない。もちろん勉強なんて全くしない・・・こんな生活を約1年間した(もちろん学校に行っていない)

文章にしてしまうとたった2行。でも、この期間は本当に長く感じた。でも、「勉強しなさい!」とは言わなかった。小学校の頃は一生懸命やらせて、なんとかやっていた時期もあった。でも、嫌々やっているのでは身につかないし、結局続かない。それが嫌というほど分かったのでもう本人に任せようと思った

中1の終わりの頃に息子と話し合うことにした。息子は高校に行きたいという。そして「好きな時に行ける塾ないかな?」と言い出した。

そんな塾あるわけない、何言ってるの?と思ったが、カウンセラーと話すと、『そういう動こうとする力がついてきてる証拠』『気持ちがあるうちに話を進めて、家にずっといる生活を変えた方が良い』と言われる。

確かに自分で勉強を進めていくのは難しい。そう思い不登校サイトから検索して個別指導の塾を探すことにした。

ラッキーなことに家の近くにあったので早速見学に行くことにした。今まで外に出たがらなかった息子が難なく行く事ができた。これには少し驚いた。

でも、申し込みをして『今日、塾がある』となると行けない・・・学校と同じで、行きたい気持ちがあるのに行けなくなってしまうようだった。別にいかなくても良い場所。でも、自分から行こうとしていたのに行けないってどういう事?イライラ・・・久しぶりに息子に色々言い始めてしまった。そしてまた息子を追い詰めてしまった・・・仕方なくキャンセルの電話をすると「わかりました。来れそうな時、また電話ください」とあっさり言われる。私は何に対してイライラしてたのか?まだまだ息子に対して厳しい自分がいる・・・

確かに息子が望んだような塾ではなかった。『好きな時に行ける塾』ではなく、決められた曜日、時間に行かなければいけないから。先生も選べるわけではない。

それが気に入らなかったのかワーワー泣いて「わかるでしょ」とか「言ったでしょ」ばかり。自分の思い通りになってなかったとまたギャーギャー始まってしまった。(たぶん、それだけではなく、塾にも行けない自分が嫌でワーワー言っていたのかもしれない)

ちゃんと話すことの大切さ、しっかり話さないと相手に伝わらない。それを言っても感情的になっている時にはなかなかできなかった。

『落ち着いた生活をしていることが良いとは言えない。刺激を与えることで考えるチャンスにもなる。行けなかったことをマイナスに捉えるのではなく意味があると捉えると良い。』カウンセラーからアドバイスをもらった

行けないけど、ちゃんとシャワー浴びたり、準備はしていた。息子なりに思うところがあるのだ。

結局、予約をしながらもキャンセルするという事が続いた。不登校のサイトから探しただけあって、塾長もよくわかっていて「見学に来れても、いざ始まるとなると来れない子もいます。様子をみましょう」と言ってくれた。

中2そして中3


中2になっても塾に行けなかった。

行けないなら行けないなりに家で勉強をしなければいけないのではないか?という話をして小学校の復習から一緒に勉強を始めることにした。それでもなかなか、やる気が出ない息子にイライラしてしまう。数学やってもミスばかり。当たり前だけど、これが今の実力。もっとちゃんとやらなきゃ!とどうしても私は思ってしまう。でも、息子はなかなかやらない。やれないのかもしれない。

行くのは無理そうなので、家庭教師に変更することにした。でも、来てもらっても部屋から出てこれない。3回目にしてやっと先生と勉強をする事ができた。

その後も、できたりできなかったりの日が続いた。先生から、一度やめてみたらどうか?と提案をされた事が2、3度あった。先生としても、やりにくい生徒だったと思う。それでも、なんとか中学卒業まで来てくれたことには感謝しかない。

先生とはなかなか勉強ができなかったが、私と英語の勉強をしたいと言い出し、勉強を始めた。『英検や数検を受ける』と自分なりに目標を決めて勉強をやり始めていた。

私も数学の勉強を始めた。一緒に勉強していると息子もやる気が出るらしく、一緒に問題を解いたりして、わからない問題を家庭教師の先生に私が聞く、ということをした時もあった。何十年かぶりの数学に頭がパンクしそうだったが、息子と一緒に勉強するのは結構楽しかった。


中3の後半になりやっと先生と勉強を定期的にできるようになった。長かった・・数学が得意な息子はどんどん進めていき、高校の数学をやるほどになっていた(さすがに私はギブアップ)

ただ、数学と英語しか勉強をしていなかったので高校受験はあきらめて通信制の高校に行くことにした。

それでも、自分が好きなものだけでもしっかり勉強していく事ができるようになったのは、これから先に向けて大きな進歩だったと思う。


やる気が出てからの息子の勉強の仕方はすごい。すっかり、置いてかれてしまった・・・


**

私が何かしたわけではない。少し動けるようになったときに、フォローしてあげただけ。それまでは、ただ見守っていた。息子はちゃんと考えている。動き出せないだけで、たぶんずっと考えていた。信じるしかない。

まだまだ先は長いけど、きっと息子ならやっていけると思う。




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