見出し画像

デザインの酸いも甘いも

デザイナー歴は長いのですが、華々しい受賞歴や作品集はほとんどないタイプです。

オリジナルのデザインもしますが、マネジメントや商品企画、イベントの裏方に呼ばれることも多いです。簡単に言ってしまえば、デザイン周りことはほとんどカバーしているので、「雑用のプロ」(?)として、重宝していただけていて、ありがたいです。

デザインの仕事については自意識が低いのか(自己表現の場を別に確保してあると言うのもありますが)、いまだにアシスタント業にも抵抗がなく。
「デザインすることだけにに集中したい!」と言うクリエイターさんが、面倒に感じる事務方のことなども、「ヒョイ」と手伝ったりしています。

自分でデザインすることももちろん好きですが、
他の人の「デザインができるまで」を見ているのも、とても好きなのです。

イベント・・・特に、建築家やデザイナーの講演会、座談会の事務方をしていると、レアな雑談が聞けたり、ちょっとだけ素のお人柄を見せてもらえたりして、本当に楽しい。

いわゆる「大御所」や有名デザイナーのアシスタント業では・・・
あ、ファッションで言うところの、デザイン画を元に、パターンにしたり、裁縫したりするフェーズのことです。
素晴らしい手描きのデザイン画に向き合うのは、簡単なことではないのですが、とてつもなく勉強になるし、唯一無二の体験。

外側をなぞるだけでは決してOKが出ない。
何度も何度も、そのデザイナーさんの思想に向き合う。
「神は細部に宿る」って言うけど、細部っていうか、もうミクロ?
素粒子レベルなんじゃないの?
もう超能力(テレパシー?)ないと、OK出ないんじゃないか・・・?
とか、追い込まれることもしばしばでしたが(笑)

めっちゃ楽しかったです。

と言うか、何度もダメ出しさせて、申し訳ありませんでした、先生方 <(_ _)>

・・・

そして「大先生のデザインなら、安心です。」と言う会社員の方々や、
「デザイン?無難なもので結構です。」と言う会社員の方々も、
たくさん見てきました。

ここ数年はそう言うクライアントさんとはご縁がなかったのですが、
若手のデザイナーさんから相談を受けて、思い出しちゃったんです。

「デザインなんて誰にでもできるんだから、もっと短期間で納品してよ。」
と、毎回短納期で、納得のいくデザインができない・・・
というデザイナーさんのお悩み。。ありますよね。。

そのビジネスにおいて、「デザイン」をどのように位置付け、どのくらいのコストをかけるかは、クライアントさんそれぞれにお考えがあると思っていて、そこをどうこう言うつもりはないのです。

ただ、「デザインは誰にでもできる」(デザインのジャンルにもよりますが)と言うのは、ある面とてもポジティブなこととして捉えています。

特にデジタルのデザインツールが誰にとっても扱いやすくなっている時代ですし、幼い頃から良質なデザインに日々触れて育つ、デジタルネイティブにとって、「デザイン」は、自分を表現する方法としてとても身近なものであろうと思うのです。

そんな彼らが「著名なデザイナーのものだから」と言う理由で、デザインを選ぶと言う場面は考えにくいし、無難(テキトー)なデザインを、自分や自分の商品にあてがうようなこともないと思う。

同じものを大量に生産したり(いわゆるロット数とか)、
「型化」した方が、コストを抑えられ、単価がお安くなります。
用意されたものの中から選ぶと、お安くなるわけですが、
自分を安くする必要はないわけで。

用意されたもの(既製品)に、無理に自分を合わせるのと、
デザイナーの才能や知名度に、お任せする、
のいずれかではなく、その「間」に、
手作り感の残る、だけどとても自分らしいデザインというのも
素敵だなと思うのです。

その、ご本人が手作りしたデザインの「仕立て」の部分を、
ちょっとだけお手伝いできたら嬉しいな、とも思っていて、
そんなデザインの仕事もしています。

・・・

なので、例えば自分のお店を開こう、自分のハンドメイド作品を売ろう、
そんな時のロゴだったり、ショップカードを、
冬休みなどを使ってちょっと考えたいな・・・という方がいらしたら、
MENTAまたはLancers、ちょっとだけやってますので
お気軽にご相談ください。

・・・と営業しつつ、本業の進行具合によってはお受けできない場合もありますので、ご了承ください。

・・・

とっておきの特別なデザインは、プロにお任せし、
普段使いのデザインは、地球環境にもお財布にも負担が少ない、
効率よく生産されたデザインから選び、
世界でたった一つの「自分だけ」のデザインも楽しむ。

そんなのが理想ですよね。

デザイナーとして、それらをバランスよくビジネスや、暮らしに取り入れるお手伝いをしていたいと思っています。
その3つ、全部たくさんやってきてますから、
「お任せください!」^^

デザインの酸いも甘いも・・・
見てきちゃいましたが、また流れが変わる気がしているのです。
来年はまた、どんなデザイナーさん、デザインに出会えるのか
・・・楽しみです!

(まだ全然仕事終わっていないのですが)
(年末気分に入ってます)
(気持ち、来年に飛んじゃってますw)

・・・
ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。

タイトルの写真は、葉が落ちたから見えた、飛行機雲です。
失ったから見えるものってありますよね。


この記事が参加している募集

自己紹介

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?