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第6話 動ける喜び

妊娠4ヶ月と少し、自分の子どもがお腹でスクスクと成長しているらしいことがわかってからというもの、鉛のように重かった身体が日に日に軽くなってくるのが感じられた。
食べれられるものが増え、外出も苦に感じることが少なくなり動くのが楽になってきたので、急遽お盆の帰省を決めた。一応、病院の先生にも「お盆帰省しようと思っている。」と伝えると、「ん〜まぁ安定期にも入ってきてるから大丈夫と思う。コロナだけ気をつけてね。」と言われた。

グレさんは仕事だったので単独帰省になるけれど、まぁ何とかなるだろうと帰省した。
やっと身体が動くようになった頃だったので、身体に負担がかからないよう一応気をつけた。
気遣いと言っても最低限で、こんな感じ

 ▶︎ 帰省時期を少しだけズラす(Uターンラッシュとかを避ける)

 ▶︎ 外出時は経路をある程度決めて、休憩ポイントを想定する

 ▶︎ 公共の交通機関を短距離でも使うこと

 ▶︎ 昼の部、夜の部 と言った感じで中休憩を挟む(ぶっ続けで外出しない)

母からは、「アンタ、そんな色々動き回って大丈夫なん」とよく言われたが、こちらとしては、動ける喜びを抑えきれなかった。
そりゃあ自分を過保護にもできるけど、大航海時代にもきっと居たであろう妊婦を想って、あの頃の人にできたなら私にもできると励みにした。

少しふっくらし始めたお腹と一緒に、行きたい店へ行き、会いたい友達たちに会ってお喋りをし、食べたいものも飲みたいものも、恋しかった地元の食を身体全身で満喫した。大航海時代との違いはそこら辺の満喫度だと思う。心がほくほくするので、身体にも良い(気がする)のである。

グレさんも伸び伸びしている私の様子に喜んでくれた。

散歩で見つけた子
完食した時の喜びったらない

その後の生活で、疲れて眠たい日があったり、すっきりとして昼寝をしなくてもいい日があったりと、波はあるが元気に過ごすことができ、安定期に入った頃はお腹もまだふっくら程度で軽いので、散歩を積極的にしたり、行ってみたい場所に行ってみたりと、一人であちこちに出向いていた気がする。

そして眠たい日は大いに寝る(これは今も)。
なんとなくなのだが、よく眠る時期のあとはお腹が重たくなっている気がした。[寝る子は育つ]という感じで、私がグースカ寝てる間に大きくなってんのかな?と思った。眠くてうとうとする日々のあとは、ドスンと骨盤に重みを感じて歩くのが疲れた。そのうちに、重みに慣れてまた動きやすくなる…といったパターンがある気がした。

気のせいかもしれないけれど(笑)

そんなお出かけ時の楽しみの一つが銭湯で、疲れた足を休めるのにとてもよかった。
出先で見つけた銭湯にフラっと入り、ちゃぽんと浸かるだけ。ゆったりと身体をあっため、足の付け根や足全体をマッサージした後に、冷水風呂に足だけ浸かる。それがなかなか良くって、浮腫んだ足がスーっと軽くなって気持ちが良い。

少し前なんかは、妊婦さんは温泉や銭湯に入ってはいけないという注意書きをよくみていたが、実はあれは根拠のないものだそうで、お医者曰く、全然入っていいよとのこと。実際、腹でっぷりで銭湯に居ると、おばあちゃんなんかにすごくジロジロと見られる。情報がアプデされていないおばあちゃん達からすれば、『え、妊婦が銭湯とか入っていいと?』って感じなのか、お腹を触りたいのか…、何か話しかけてくれる方がまだマシだけれど、そこはめげずに。

しかし最近(現在7ヶ月)温泉に行ったところ、通常の温度でも熱かったのか、のぼせやすくなった気がした。なので、足だけ浸かるとか、半身浴にするとか、露天にゆっくりとか、水分を細かく摂りながらとか、十分体調に配慮しながらの入浴をおすすめする。

身体に無理のない程度で、どれだけ楽しい時間が持てて、美味しいものが食べれるか…それも全て身体が元気に動くことが前提なわけだから、元気に安定期を過ごせていることには感謝しかない。

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