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大人になってから成長してる?

人間は第二次性徴期(思春期)までは自動的に成長する。

それ以降は自分で努力しないと成長することができない。

思春期の主な特徴は

・人目が気になる

・他者承認を求める

・些細なことでイライラする

・自分がなぜ存在してるのかわからない

・死にたいと思うことがある

などがある。

もし大人になっているのにこの特徴に当てはまっているなら、あなたはまだ思春期を乗り越えていない。

必要なものを与えられ、誰かが敷いたレールの上を歩いているうちは、年齢に関係なく精神的な意味では未熟だ。

精神的成長のゴールが仙人のように悟りを開くレベルだとすると、「自分に自信がなくて〜」とか「他人に認められたい!スゴイと思われたい!」と他者承認を求めてるレベルがどれだけ未熟かわかるだろう。


大人が子どもと友達関係を作らないのと同じで、成長した人は未熟な人とは仲良くならない。

仲良くできないと言ったほうがいいかもしれない。

考えている内容やレベルが違いすぎて話にならないから。

成長した人同士の会話は、新しい挑戦を始めたとか、どんなことを努力してるかとか、どうしたらみんながしあわせな世の中を作っていけるかとかそんな内容だ。

自分に自信がないとか、新しいバッグを買ったとか、パートナーとどこに出かけたという話しを延々とするレベルの人とはどうしても合わない。

合わせて会話することはできるけど、相手をすることに疲れてしまうので対等な関係は築けない。

たまに子どもと遊ぶのは楽しいけど、定期的に遊ぶのは大変なのと同じで。

自分の周りがみんな似たようなタイプだからと言って、自分が一般的な大人だとは限らない。

現代の日本で特に不自由なく何でも手に入る便利な暮らしをしていると、頭を使って考えるという機会が減る。

自分で工夫して困難を乗り越えるという経験が現代人には足りない。

日本は便利すぎる。

海外に行くとわかるけど、こんなに至れり尽くせりな国はない。

お菓子の袋ひとつ取っても、「どこからでも開けられます」「開封時に手を切らないようご注意ください」「写真はイメージです」など、自分の頭を使わなくて良いように作られている。

書かれていることだけやればいいように。

袋がうまく開かないから工夫しようと考える。

「写真と中身が全然違う〜」という経験をするから、買う前に想像して考えるようになる。

ただ書かれていることだけを実行しているなら、思考力がないロボットと同じだ。

そんな生活に浸かっていると、精神が成長する機会はほとんどない。

自ら困難に立ち向かって乗り越えてない限り、成長はない。

言われたことをやるだけ、書かれていることをやるだけ。

最近では動画に字幕がないと理解できない人も増えている。簡単な日本語なのに。

相手が言っている内容を、自分の頭で考えて理解することができない。

字幕があれば書いてる言葉をそのまま読めばいいだけだ。本を読むように。

もし字幕がないと日本語を理解できなくなっているならかなりヤバい状態だと思った方がいい。


自分が成長しているか?ということすら考えていないかもしれない。誰かに言われるまでは。

自分の周りだけを見て、みんながそうだからそれが当たり前という訳じゃない。


成長するためには色んな経験が必要だ。

良い経験も悪い経験も自分の成長に繋がる。

いつもと違う新しいことを始めるのもいい。新しいことを学ぶと頭を使わざるを得ない。

どうしたらうまく出来るようになるか?と考えるようになる。


何でもかんでも「早く」「便利に」と求める生活をしていると「我慢」ができなくなる。

ちょっとしたことでイライラしたりキレやすかったりするのも思春期の特徴だ。

成長すると「どうしてそういう状況になったのか?」「どうしたら改善できるのか?」と考えるので、イライラを溜め込んだりそれを他人にぶつけるなんてことはない。

思春期の中高生がイライラを抑えられず親や先生に反抗するように、イライラの抑え方すら知らない大人もいる。

百歩譲って親に八つ当たりするならともかく、赤の他人に自分の未熟な心から生じたイライラを抑えられずにぶつけるなんて恥ずかしいことだ。

大人になれていない大人が日本にはたくさんいる。

その事実を知って受け入れた上で、自分はどうするのか?どうしたいのか?を考えていくしかない。

他人を成長させるのは自分を成長させるよりも難しい。

わたしの親も未熟な大人の中のひとりだけど、気付けるような言葉をかけても人のせいにしたり言い訳したりで全く成長しない。

そしてそれを自覚できていない。

ストレートに伝えることもできるけど、そうすると親の今までの人生を否定することにもなる。

未熟なまま還暦過ぎまで生きてきたなんて知ったら絶望すら感じるかもしれない。

やり直せる年齢ならストレートに厳しく言って気付かせる方法もいいかもしれないけど、人生が終わりに近づいている年代の人に伝えるのはすごく考えなきゃいけない。


最初に例に出した思春期の特徴を乗り越えると

・人目を気にするより自分がどうありたいかを考える

・自己承認できている

・些細なことは気にならなくなる

・生きがいや夢を持っている

・生きていることに感謝できる

という状態になる。こうなれば思春期の課題を乗り越えて大人になったということだ。

心が安定し、穏やかに暮らせる。心が不安定なのは未熟な部分があるから。

何かで一時的に不安を埋めることよりも、自分自身が成長することに時間を費やしたほうがいい。

何か大きなキッカケがあって気付くこともあるし、いつか気付くタイミングが訪れることもある。

最近は会社で働くことに疑問を感じてフリーランスになる人も多いし、自粛が続いている間に自分の心の声に気付いた人もかなり多い。

自分と向き合う時間ができたり、誰のせいにもできないような出来事だからこそ人のせいにせず自分で解決策を考えたり。

強制的ではあるけど、自分の未熟さが自覚できた人もいると思う。

自由が奪われることで、今までつまらないと感じてた毎日に感謝できるようになる。

身近に亡くなる方がいると、自分が生きてることに感謝できるようになる。

何も考えずに当たり前だと思っていたことが、そうじゃなかったことに気付けたはず。

考えなきゃいけなかったことに気付けたはず。

成長すると新しい世界が待ってる。

未熟な時には気付けなかったことに気付くと、本当に世界が変わる。視野が広がる。

世の中は優しい人がたくさんいること、毎日誰かのおかげで生きていること、日々のすべてのことがしあわせに感じられるようになる。

自分が未熟だから不平不満を解決できないだけ。

成長して精神的に自立できていれば、不満よりも感謝が溢れてくる。

自信がなく不満を抱えてイライラして生きるよりも、成長した自分で穏やかに感謝の気持ちを持って生きるほうがずっと楽しい。

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