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【解のない課題に伴走できる人材に求められる参加型リーダーシップ入門】ってなに?

皆さんは、「解のない課題」と聞いて、どんな心配事を思い浮かべますか。

「なんとかしたい」と心に願いながらも、一人では太刀打ちできないような複雑な課題や、だれも経験したことがなくて「これが正解だ!」というような”解”になかなかたどり着けないような課題に、悶々としたり、立ちすくんだりすることがありますか。

このnoteは、【解のない課題に伴走できる人材に求められる 参加型リーダーシップ入門】というタイトルで開講されている、武蔵野大学環境システム学科の公開授業をご紹介するために立ち上がりました。

この授業は、私たちの暮らす社会の様々な課題に「ん…。なんだかこのままではダメな気がする」と気づき、「なんとかするために行動していきたい」と願う仲間とともに、「参加型リーダーシップ」の知恵を学び、実践しはじめる場です。

ぜひこの授業が「解のない課題」に向き合う道を探す皆さんに届くことを願って。

この記事では、自己紹介を兼ねて、2021年秋に実施した公開授業の概要と、これから開講する2022年秋の講座のご案内をご紹介します。

どうぞお読みください!

何を学ぶの?|「参加型リーダーシップ」という力

「解のない課題」に向き合おうとするとき、この講座がテーマにしているのは、「参加型リーダーシップ」という形の”リーダーシップ”です。もしかしたら、はじめてこの言葉を目にする方も少なくないかもしれません。

「参加型リーダーシップ」を、2021年の講座ではこんな風に紹介しています。
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「リーダーシップ」という言葉が嫌いな方はいますか?
リーダーシップという言葉からは、特定のひとりの素敵な人が「いくぜ!」と言っていて、あとの人が「ついていきます」という形を連想する方もいます。特に少し前の時代には、そのようなイメージが多かったのではないでしょうか。

それもよいリーダーシップのとり方の一つ。

でも、その方法だと”「やるぞ」と言い続ける人がいないと、人は取り組まないのか?”という疑問が残ります。

「参加型リーダーシップ」でイメージするリーダーシップの形は、この絵のような形。

参加型リーダーシップ
この絵の中に、どんな風にリーダーシップを発揮している人の姿を発見しますか?

この絵の中には、議題と関係ないことを考えている人もいます。

私たちは、これまでに解がない、過去を振り返っても「こうやればいいよね」ということが見えないような課題に取り組んでいくときにあります。

だからこそ、多様な知恵を持ち寄りたいのです。

たとえば、「みんなのためにやってきた訳じゃないけど、これについては知っている」「これは、みんなが寝ていても構わずに私がやるくらい、好きだ」、それぞれがこんなバラバラな状態で集まりながら、みんなで話して、動いていくやり方を実践していきます。

この授業で学ぶのは「Leadership」、つまり「導く(lead)ためのちから(ship)」です。

・まずは、自分自身をどのように導くのか。
・一緒にお話している人を、どのように話しやすい環境にお招きするのか。
・大勢に向かって、どんな風に呼びかけるのか。…

「導く」にはいろんな局面がありますが、人からどう見られるかではなく、自分が自分をどう導くのか?ということを練習していきます。

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みなさんにとっての、「解のない課題」はどんなことでしょうか。人口が減っていくまちでの暮らしのこと?私たちの暮らしを支えている自然環境の未来のこと?子どもたちを育む環境のこと?今をともに生きる誰かや未来を生きる誰かの幸せのこと?…

これらの課題は、答えがどこかに転がっている訳でもなければ、「一人でやりきる!」ということも到底できないようなことばかりです。

だから、一人では乗り越えられない課題をなんとかしていくために、”みんなの知恵をあつめる”参加型のやり方で、自分を導く―。そんな形のリーダーシップを練習していくのがこの講座です。

どんな枠組み?|武蔵野大学の「公開授業」

ここまでをお読みになりながら、「[参加型リーダーシップ]とインターネットで検索しても、あまりそれらしいテキストに行きつかないな」とお感じになる方も多いかもしれません。

「参加型リーダーシップ」は、「実際にみんなで話す・聴く・やってみる」ということを通じて学ぶ性質の知恵でもあることから、日本での学びの場も「テキストを読む」という形よりは、「Art of Hosting」という合宿型トレーニングや、実践者による体験型の講座の形での学びが多く行われてきました。

そして、まさにその体験型の講座の一つが、こちらの授業です。この講座は、武蔵野大学工学部環境システム学科の公開授業として運営しており、大学の集中授業を学外に開いて、学校のソトの人も一緒に学べるようにしています。2022年は9月~11月の日曜日の日中に実施予定。学外参加者向けプログラムは、すべてオンラインで実施します。3ヶ月という時間をかけて、「参加型リーダーシップ」をゆっくり/じっくり体系的に学べるのは、実はまだここだけ。ぜひ皆さんも、受講しませんか。

◆【参加型リーダーシップ入門2022】特設サイト

誰がやっているの?|「サステナビリティ・ダイアログ」と「武蔵野大学 Co-Creation Lab」

この授業を運営するのは、一般社団法人サステナビリティ・ダイアログ と武蔵野大学 Co-Creation Lab です。

「参加型リーダーシップ」を学ぶこの講座は、(一人の「講師」がいる形ではなく)参加型の”チーム”で運営しています。

◆メインホスト:牧原ゆりえさん

ゆりさん

メインホストは、スウェーデンを始めとした世界のコミュニティで「参加型リーダーシップ」を学び国内外に伝える、牧原ゆりえさん。

Art of Hosting Japan世話人
Art of Harvesting 実践者
SDプロセスデザイナー

一般社団法人サステナビリティ・ダイアログ代表理事。 1997年国際基督教大学を卒業後、大手監査法人に公認会計士として勤務。出産を機にサステナビリティに強い関心を持つようになる。2009 年家族でスウェーデンへ。持続可能な社会のための戦略的なリーダーシップを学ぶ修士過程、持続可能なプロダクト・サービス・システムズ・イノベーションを学ぶ修士課程での学びと、スウェーデンの暮らしの中から学んだヒントから得られたフレームワークと対話を基礎にチーム力を上げるためのファシリテーションを企画、実践する。

宇宙船地球号ミッション!呼びかけ人
どっさりラボ 呼びかけ人

◆special support:明石 修さん

明石修先生

この講座は、武蔵野大学のキャンパス内でオーガニック庭園を主宰する修先生の「やりたい」という思いから立ち上がっています。この講座がオープンに開けているのも、先生のパワーあってこそ。

持続可能な社会の在り方について研究を実施。物的豊かさを求める人類の経済活動は肥大化し本来あるべき地球のバランスが崩れてしまった今、もう一度自然や地域コミュニティに根ざした社会をつくりなおす必要性を強く提言している。ナチュラルステップのシステム理論を授業のカリキュラムとしても採用。

◆ハーベスト:伊勢田 麻衣子 さん

ビジネス世界に参加型の実践を取り入れたい麻衣子さん、講座に伴走して学びをハーベスト(収穫)します。

2000年、新卒で大手外資系人材ビジネス会社に13年勤務する。カリフォルニア大学アーバイン校への留学を経て2013年研修や組織開発を提供する株式会社ビジネスコンサルタントに入社。プログラム開発のための探索活動や、サステナビリティ学習コンテンツの翻訳プロジェクトマネジメントに携わってきた。プロセスワークを学び、アート・オブ・ホスティング&ハーベスティング、グラフィック・ファシリテーションの実践者として近年は自社、クライアント組織のオンライン・オフラインでの対話の場のデザインやサポートを行っている。

◆サポーター:出山 実 さん

宮崎産業経営大学経営学部准教授(専門:持続可能性に向けた会計学)。
持続可能性と幸せが重なり合う場を生み出すために、誰かが設定した尺度ではなく、自分たちで「何を測るのか」「どんな尺度にするのか」「どのように改善していくのか」を対話しながら前に進んでいく社会/組織を創りたいと思っています。現在、参加型の幸せ指標づくりを、行政や社会福祉法人、農業関連の株式会社で実践しています。

一緒に学びませんか?

こちらのアカウントでは、受講生の視点から授業の「中身」についても一部をご紹介していますので、ぜひその他の記事もご覧ください。

2022年秋の授業や、その他の学びの場で、ピン!と来た皆さんとぜひご一緒できますように。

お読みいただいてありがとうございます!



【関連リンク】
◆【参加型リーダーシップ入門2022】特設サイト
2022年秋のご案内を掲載しています!
https://musashino-cocreationlab2022.mystrikingly.com/

◆【参加型リーダーシップ入門2021】特設サイト
2021年秋の授業の概要が見られます。
https://musashino-cocreationlab-2021.mystrikingly.com/

◆参加型リーダーシップのトレーニング「Art of Hosting」
2017inAyabe:https://aohj2017.weebly.com/
2018inMakinohara:https://artofhostingmakinohara.mystrikingly.com/
2019inNagara:https://artofhostinginjapan.weebly.com/nagara-2019.html
2019inSapporo:https://artofhostingsapporo2019.mystrikingly.com/
2022inIwakuni:https://artofhosting2022iwakuni.mystrikingly.com

◆一般社団法人サステナビリティ・ダイアログ
本講座を運営している、サステナビリティ・ダイアログのホームページ
https://www.sustainabilitydialogue.vision/



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