読書感想「70年分の夏を君に捧ぐ」

最近読んだ本の感想をネタバレは無しで少しずつまとめていこう思っています。

正直、最近流行りのブルーライト文芸(タイトルに君、数字が入ってることが多くて、表紙が青かオレンジが多く、季節は夏で田舎が舞台、ヒロイン消失系)はあらすじもどこか似たり寄ったりでなんでこんなに流行ってるんだろう…と不思議に思っていました。
買うほどではないけど、せっかくKindle Unlimitedに入ってるからそこにあるので少し気になったのは読んでみるか…と軽い気持ちで読み始めた「70年分の夏を君に捧ぐ」という作品、びっくりするほど感動しました。

以下、Amazonのあらすじより引用です。

2015年、夏。東京に住む高2の百合香は、真夜中に不思議な体験をする。0時ちょうどに見ず知らずの少女と謎の空間ですれ違ったのだ。そして、
目覚めるとそこは1945年。百合香の心は、なぜか終戦直前の広島に住む少女・千寿の身体に入りこんでいた。一方、千寿の魂も現代日本に飛ばされ、70年後の世界に戸惑うばかり…。以来毎晩入れ替わるふたりに、やがて、運命の「あの日」が訪れる――。ラスト、時を超えた真実の愛と絆に、心揺さぶられ、涙が止まらない!

こんなにも続きが気になる!ページを進める手が止まらない!となった小説に出会ったのは久々でした。後半は止まらなくなって一気に読むってことはよくあるのですが、この作品は序盤から止まらないです。ヒロインが2人いるので視点がそれぞれあってコロコロ変わるのもその要因ですね。
次はどうなるんだ、次は…とどんどん進めていったけどあの日が近づくたびに進めるのが怖くなりました。 
続きが気になってしばらく何も手がつけられなかったので、最後の方はもう一気に読みました。

ライト文芸なのに、戦争の残酷さ、人の命の重さ、そういう描写がすごく上手くて惹き込まれました。
設定はよくある入れ替わりもの、タイムスリップものではあるけど、そこに全然想像出来なかった要素が含まれていてこれはネタバレ無しで最後まで読めてよかったと心底思いました。

何事においてもですけど、タイトルや見た目だけで作品を判断してはいけないなと思いました。
これからもKindle Unlimitedを使用してブルーライト文芸たくさん読んでいこうと思っています。

小説投稿サイトノベマで連載されていた作品なので下記URLから読むこともできます。本格的な夏が来る前に是非読んでみてください。学生の方は、読書感想文の宿題にもおすすめですよ。


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