人生の達人たちへ贈る ~ウォーキングのススメ~

80代、90代の皆さま。

長きにわたり人生を歩んでこられた皆さまには、心からの敬意を表します。

多くの経験を積み、人生の達人となられた今、健康を保ちながら、より充実した日々を過ごしたいと願っておられることでしょう。

そこで、健康的な生活を支える「ウォーキング」について、お話したいと思います。

医学の進歩にも助けられ、100歳を超える方も珍しくなくなりました。

じっとしているより、ゆっくりでも動くことが大切です。

「庭ウォーキング」

自宅の庭があれば、そこが最高のウォーキングコースになります。

手すりを設置すれば、安心して歩けます。

庭に出て日光を浴び、花や草木の手入れをしながら、5分、10分と少しずつ歩く時間を増やしていきましょう。

京都大学の研究では、屋外で光を浴びることが、概日リズムを整えるのに効果的だと示されています。

「回廊ウォーキング」

ご近所のお寺さまなどにある回廊は、最適なウォーキングコースです。

雨の日も安心ですし、お参りしながら歩くことで気分転換にもなります。

歩みを止めて、景色を眺めることもできます。

東京大学が行った研究では、高齢者が安全な場所を歩くことは、心理的な幸福度を高めることを示しています。

「屋内施設ウォーキング」

まだ外出に不安がある方は、屋内施設でのウォーキングをお勧めします。

地元の老人福祉センターなどを利用すれば、安全な環境で歩けます。

血液循環を高め、浮腫も改善します。

慶應義塾大学の研究によると、週2回のゆるやかな歩行でも、認知機能が維持できることが分かっています。

「思い出ウォーキング」

ご家族やヘルパーさんと一緒に、懐かしい場所をゆっくり歩きます。

古い商店街や、昔通った学校など、思い出の場所を歩きながら語り合いましょう。

広島大学の研究では、高齢者が過去を回想することで生きがいを見出し、免疫機能が高まることが報告されています。

「居間でリモートウォーキング」

外出が難しい日もありますね。

そんな時は、テレビに映る風景に合わせ、居間で足踏みや歩行運動をしましょう。

国立長寿医療研究センターによると、屋内での軽い運動でも、骨格筋の萎縮を防ぐ効果があります。

ウォーキングを始める前には必ず、お医者様やご家族、ケアマネージャーさんと相談してください。

その上で、無理のない範囲で少しずつ実践していきましょう。

この記事を読んでくださったみなさまにも、ウォーキング、睡眠、食事という3つの習慣を大切にしながら、健康で自立した老後を過ごしていただけることを心から願っています。

年を重ねることは、人生の達人として輝く時間が増えることでもあるのです。

どうぞ、お体に気をつけて、楽しい日々をお過ごしください。

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