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防災について考える⑪【災害が発生したらどこに避難する?~避難について考えよう~】

みなさん、こんばんは!
うさみです。

今日は、「避難」について考えていければと思います。

さて、いきなりですが、質問です。

みなさんは、災害が発生したときどこに避難するのが正しいと思いますか?

学校の体育館や、地域の公民館などの避難所へ行く。という方がほとんどかもしれません。
実際、平成25年の災害対策基本法(※)改正前は、公的な施設への避難が一般的でした。

※災害対策基本法
防災、災害対策についてまとめられた法律で、昭和34年に猛威を振るった伊勢湾台風を契機として、昭和36年に制定されました。

その後、災害対策基本法が改正されて以降、行政が発令する避難勧告等に対応した避難行動については、命を守るためにとる、次の全ての行動を避難行動とされています。

① 指定緊急避難場所への立退き避難
② 「近隣の安全な場所」(近隣のより安全な場所・建物等)への立退き避難
「屋内安全確保」(その時点に居る建物内において、より安全な部屋等への移動)

つまり、避難所へ避難することだけが正しいとは限らないのです。

これらの避難行動について、「立ち退き避難」はその場を立ち退いて近隣の安全を確保できる場所に一時的に移動することから「水平避難」とも言われています。また、「屋内安全確保」は、自宅などの居場所や安全を確保できる場所に留まることや、屋内の 2 階以上の安全を確保できる高さに移動することから「待避」、「垂直避難」とも言っています。

なお、適切なタイミングで避難するためには、次のポイントを忘れてはいけません。

①ハザードマップ等を基に、避難勧告等が発令された時にどの避難行動をとるのかを事前に考える
②親戚や友人の家等の自主的な避難場所へと立退き避難する場合、その場所の安全性も各災害のハザードマップ等であらかじめ確認しておく
③避難する場所への移動時間を考慮し、自身の避難行動開始のタイミングを決めておく

このほか、避難のタイミングを行政からの避難勧告等だけに頼るのも危険だという認識も必要です。

なぜならば、みなさんもテレビ等で次のようなフレーズを目にしたり耳にしたりすることもあるかもしれませんが、避難勧告等は一定のまとまりをもった範囲に対して発令されるものだからです。

○○市の○万世帯に避難勧告が発令されています

このように、地区や集落に対して発令されることから、各個人の居住地の地形、住宅構造、家族構成等には違いがあるため、一人ひとりに即した発令を行うことは困難なのです。

気象現象が激甚化するなか、特に突発的な災害や激甚な災害では、避難勧告等の発令が間に合わないことも想定されます。
被害が大きくなればなるほど、救助が間に合わないこともあります。以前の投稿でも触れました。


行政にも限界があります。頼りすぎてはいけません。


みなさんは、適切な避難行動、避難のタイミングはそれぞれで異なることを理解することが大切です。

災害種別毎に自宅等が、立退き避難が必要な場所なのか、あるいは、上階への移動等で命に危険が及ぶ可能性がなくなるのか等について、あらかじめ確認し、自ら避難行動を判断できるようになりましょう。

普段から考えておくことで、いざというときに、行政からの情報を入手しながら、自身で避難のタイミングを見定められるようになります。

ぜひ、ご家族等とみなさんがとるべき避難行動や、避難を判断するに必要となる情報は何かについて一度お話してみてください。


今日は、このあたりとさせていただきます。
次回は、避難勧告等の発令で私たちはどう動くか、災害ごとの避難方法等を考えていければと思います。


最後までご覧いただきありがとうございます。

ではまた!

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