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ゲームデザイナーの鶴田道孝です。 FCソロモンの鍵、FCキャプテン翼等作りました。フリーで活動しています。

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  • アプリ開発

    アプリ開発の実践的なノウハウなど。

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  • お仕事ノウハウ

    仕事の進め方など、フリーのゲームデザイナーの経験など。

  • 物語

    書いたお話をまとめています。

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    noteの小技、使い方、思いつきなど取り揃えています。 随時追加予定です。

最近の記事

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ターン制RPG戦闘演算ノウハウ

はじめに この文書は、私が過去携わってきたターン制RPGの戦闘の内部演算やその数値設計についてのお話です。  ここで記述されている具体的な内容ですが、既存の特定のゲームの内容とは異なっています。  というのは、既存のゲームの内容をそのまま書くとゲーム仕様書は著作権で保護されているので、それに抵触する可能性があるためです。  このため、新規ゲーム条件を設定して、それに即したものとして新たに書いています。だものですから、ここに書かれている内容は、実際にプログラミングされてテスト

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割引あり
    • ゲーム体験と感情、そして

      はじめに 今回は、ゲームにある色々な要素、これらが何を目的としているのか?という割と根源的な話です。  色々な要素はプレイヤーにゲームが提供する体験をしてもらう為にある、というのが一つの結論です。  では、それはどのように形作って行ったら良いでしょう。その一例を述べてみました。 今回のゲームのプレイヤーの体験とは ゲームはインタラクティブ性から、プレイヤーに「生」に近い体験を提供できます。  ゲームの体験は、ゲームの進行や、各要素事に色々とあります。  今回は最も重要な「

      • 創造したゲームのルールをプレイヤーに伝える順番

        はじめに ゲームを作っていて、ゲーム自体がイメージ出来てきた際、それをどういう風にプレイヤーに提供していくか、具体的にどう見せていくか、について書いてみました。  これは「作り手の視座とプレイヤーの視座」で書いた「ゲームのルール」と「ゲームの仕組み」それと「チュートリアル」についてもう少し書いてみたものです。 面白いと思うトコロから考えると ゲームを作ろうとイメージを膨らませていくと、面白いと思う箇所も膨らんで行く傾向があると思います。  装備は充分、知恵を絞る謎解き、武

        • 作り手の視座とプレイヤーの視座

          はじめに ゲームを作る時、作る人が見ているゲーム像とプレイヤーが見ているゲーム像、少し同じで、少し異なっている、と感じる事はありませんか?  できれば完全に一致すると良いのですが、なかなかそうはなりません。  ここでは、主に作っている人のゲーム像についてお話しして、そしてそれが落とす影、つまり、プレイヤーのゲーム像との差異についてお話ししたいと考えています。  もし、あなたがゲームの作り手でしたら、作り手とプレイヤーのゲーム像を一致させるヒントになるのでは、と考えて。 作

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        ターン制RPG戦闘演算ノウハウ

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          7本

        記事

          「やらされてる感」を考えてみた

          はじめに Xでゲームで生じる「やらされてる感」についてのポストを見て、そのnoteを読みました。  リンクはこちらです。 ゲームデザインの罠:「やらされてる感」の正体とは  私なりの考えを相当ぎゅっとまとめて引用ポストしました。こちらです。 https://twitter.com/mTsuruta/status/1782321931481731523  ぎゅっとまとめて漏れてる要素もありそうでしたので、こちらに改めて書いてみようと思ったのでした。 「やらされてる感」を

          「やらされてる感」を考えてみた

          ストレスとゲーム

          はじめに ゲームにストレスは必要なのか、無い方が良いのか、そういう話題を見まして、自分なりの考えをまとめてみようと、この記事を書き始めました。  で、書こうとしたらストレス、という用語の定義が必要と分かりました。というのはストレスという用語が人によって様々な使われ方をしていると分かったのです。  ですので、いきなりストレスの定義からお話を始める事と致します。 ストレスの定義 元は物理学で物体に外部から力が加わった際に生じる歪みの事を示していたそうです。  それが医学の方に

          ストレスとゲーム

          ゲームの仕様書の「目的」とフォロワーシップ

          はじめに この文書は、「ゲームの仕様書に必要なコト」の続きです。 「ゲームの仕様書に必要なコト」の中に書いたゲームの仕様書の「目的」について、プロジェクトのリーダーシップとフォロワーシップ、そして、組織論的なものも少し扱ってみよう、という割と意欲的な、ものです。  だものですから、ゲーム作りだけでなく、ゲームをプロジェクトとして作る場合に、ゲームの仕様書の「目的」とはどのように扱ったら良いのか?というものになるかな、と思います。  とは言うものの、私はフリーのゲームデザイナ

          ゲームの仕様書の「目的」とフォロワーシップ

          好奇心は知識を繋ぎ智慧を磨く

          はじめに X(旧ツイッター)で、「必要な知識だけ仕入れても、体系的に学んでいないとそれは知識ではない」というポストを読んで、こういう引用をしました。  この後、いろいろと考えてみると、もう少し詳しく説明した方が良さそうだと思い、この記事を書きました。  テーマはタイトルの「好奇心は知識を繋ぎ智慧を磨く」です。  なぜ好奇心が?  それをだんだんと解説してみようと思います。 断片的な知識 何かに躓くと、答えを探します。  そしてその答えを使うと、問題は解決します。  でも

          好奇心は知識を繋ぎ智慧を磨く

          ゲームの仕様書に必要なコト

          はじめに ゲームのプランナーとしてのお仕事、四捨五入するとたぶん40年くらいになると思います。  そのノウハウを色々と書き記しておこうと考えています。  この文書では「ゲームの仕様書に必要なコト」について書こうと。  仕様書にまとめるゲームの内容なについては、ある程度考えがまとまっているとします。  勿論、仕様としてまとめるうちに問題点や各要素の相互矛盾に気付き、訂正しるていくこともあるでしょう。  私の場合も、そういう手順を踏んでいますから、ここで書かれている事は、身を

          ゲームの仕様書に必要なコト

          未完成のターン制RPG戦闘演算

          はじめに この文書は、「ターン制RPG戦闘演算ノウハウ」の次に書かれており、このアイディアについて皆さんが考える際には、先にそちらをお読み頂く事をお勧めします。  この文書単体でもご参考にして頂けると思いますが、その方がやり深くこの戦闘演算について深く理解できると考えるためです。 この文書の目的  未完成ではありますが、次のような事を目的としています。 難易度設計をレベルで指定する事で、全体設計を容易にし、可読性を向上させる。 戦闘演算を表現される数値からレベルに置

          未完成のターン制RPG戦闘演算

          「ターン制RPG戦闘演算ノウハウ」の続きとして「未完成のターン制RPG戦闘演算」というのを書いています。 また、「ターン制RPG戦闘演算ノウハウ」を実際の数値を使った簡易モデルの作成も考えています。 お楽しみに。

          「ターン制RPG戦闘演算ノウハウ」の続きとして「未完成のターン制RPG戦闘演算」というのを書いています。 また、「ターン制RPG戦闘演算ノウハウ」を実際の数値を使った簡易モデルの作成も考えています。 お楽しみに。

          発想と思考資源

          はじめに何かのアイディアを思い付く(考え出す、ではありません)のは、よく考え、そしてボーッとする、閃く、というプロセスを経る事が多々あります。 しかしこのプロセスの背後には、十分な思考資源が必要です。 今回はこの思考資源についてのお話です。 補足:思考資源 多分造語です。ググっても出てこなかったので。 物事を考えたり発想を行う際に必要な資源、という意味です。 記憶、意識、完全に記号化されていない情報、記号化された情報、イメージ、音楽、映像など様々です。玉石混淆(ぎょくせ

          発想と思考資源

          「頭の中でゲームを動かす」を会得する

          はじめにテーカン時代に上司の上田和敏氏がよく言っていた言葉に「頭の中でゲームを動かす」というものがありました。 今回はこの「頭の中でゲームを動かす」の説明と、その利点、そしてその会得方法について述べてみようと思います。 「頭の中でゲームを動かす」って?これは、実際のゲームをプレイせずに、想像でゲームをプレイする事を言います。 将棋で言えば、「頭の中で駒を動かす」に相当します。 この技術は、ゲーム開発でとても役に立ちます。 例えば、あるアイテムやギミックを実装する前に、頭

          「頭の中でゲームを動かす」を会得する

          経験の観測手法

          はじめにエンタメは顧客に体験を提供するものだと考えています。 その体験は製作者が体験したものか、体験を予感できたものに限られると思うのです。 とすると、自己の体験を観測する必要が出てきます。 体験の定義ここで言う体験は、体験者のシチュエーションと心理状況の組み合わせだと考えており、主に心理状況に比重を置いています。 例えば「車を運転していて、ぶつけられそうになってドキッとした」という体験の場合、ぶつかる恐怖で「ドキッとした」という方に比重を置く、という意味です。 なぜこう

          経験の観測手法

          PLANTS WITH 5 ELEMENTS というゲーム、実は

          はじめに新作の "PLANTS WITH 5 ELEMENTS"(以下PLANTS)というゲームについてのお話です。 この記事は https://note.com/mtsuruta/n/na70ce21016dc の続きでもあります。 「物事は順番が肝心」と分かって三十数年経ったら、どんな風に作るようになったか、というゲーム構造のお話です。 PLANTSはリリースされており、iOS、Androidでプレイできます。 未プレイの方の体験を阻害しないように、内容をぼかして記載

          PLANTS WITH 5 ELEMENTS というゲーム、実は

          発掘した資料が今でも通用しそうだったので解説してみた。

          はじめにとある理由で昔の資料を漁っていたら、とある資料を見つけました。 Xに投稿したところ、意外にも好評、なようです。 そこで、解説してみようと思った次第。 画面、表現の項目は書いている内容のままだと思いますので、説明を省略しました。 まずはその資料の画像この資料が書かれた背景日付のみで年代がわかりませんが、記憶によると上田和敏氏がテーカンの企画課長で企画課のスタッフにお題を出して、それについて書いたものだと思います。 とすると、少なくとも1985年より前のものではないか

          発掘した資料が今でも通用しそうだったので解説してみた。