3/3 夢の働き

今日も夢を見たけど、何をみたのかもう覚えていない。
見たことは見た。というか最近は毎日夢を見たことを覚えている。
いや、朝目が覚めるとき夢を見ているので、毎日起きる直前に夢を見て、起きている。
今年に入ってから、すっかり深く眠れるようになっていて、深く眠れている朝は夢を見ている。
夢を見ると眠りが浅い、というのを聞いたことがあるけれど、僕の体感的には深く眠ったとき、目覚める前はいつも夢を見ている。
フロイドは夢は眠りを長引かせるために観る、と書いたと書かれたのを読んだ記憶があるが、僕の体感ではそれはどうも違うのではないか。
僕はだいたい7時間眠っている、その間に観ている夢はどうかわからないけれど、朝目覚める直前に観る夢は、なんというか、今のところでは、眠りの世界と目が覚めた後の世界の接合点、張力材としての働きがあるような気がしている。なんというか、二つの世界の辻褄合わせ、あるいは分断させたままにしないための関節、のようなものなんじゃないだろうか。
よく人は現実と夢を、それぞれ対応する二つの「世界」として捉えているけれど、朝目覚めるときの夢は世界そのものとしてしまうと、実際の体感とはズレている気がする。あるいは世界であったとしても、それは眠りの世界、夢の世界、現実の世界、という三つ以上の層になっている。

そんなこと言ってる人は他にもいるだろうか。夢の研究も面白い。
ただ、夢日記をつけるようになって間もなく、こうして夢を思い出すことに少し疑問を持ち始めた、記録することそのものは問題でなくて、忘れゆく夢を思い出そうとするその行為が、少し無理が働いているような。夢を観ることと同じように、夢を忘れるのはそれなりに意味があるのかもしれない。

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