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チャンジャ、お肉…

昨晩、実家で焼肉を食べた。
久々の牛はやはり美味い。
ハイボールとも相まってもう箸が止まらない。

そんなでバクバクと食べ進め〆はチーズケーキを食べた。
酒に肉、米にケーキ、ワガママボディーの段取りは整った。
娘も同じくこれまでにないほどの食いっぷり。

父も母も妹も一心不乱に食い続ける私達親子をただただ愕然と眺めていた。
そしてたらふく食い散らかした後、私達は実家を後にした。

帰宅途中、娘の様子が急変した。
目に涙を浮かべ口に手を当てている。
ヤバイ。
脳裏にこの3文字が浮かぶ。

私はそんな危機迫る車内でペラペラのビニール袋を頼りに娘を励まし続けた。
「大丈夫やからな。
吐いてもいいからな。
次からは食べる量、気をつけよ。
今日でどんぐらい食べたらこうなるか学べたし良しとしよ。頑張れ、もうすぐ家や!」

この数時間後、己が全く同じ境遇に晒されるとはつゆ知らず介抱される側とする側としっかり線引きをするが如く懸命に励ましていた。
帰宅後、娘は睡魔に助けられ吐き気を何とか掻き消し眠りについた。

そしてひと段落つき、さぁ眠ろうと横になったその時だ。
私の体に異変が起きた。
目は潤み、何とも言えない苦しさが喉と胸を行き来する。
まさかと崩れ落ちる間もなく足速にトイレへ。

そしてリバース。
汚い話だが勿体なく感じ、嘔吐物に心底寂しげな視線を数秒送り、チャンジャ、お肉と呟いた。
その間、ずっと娘に述べた言葉が脳裏に反芻した。

「大丈夫やからな。
吐いてもいいからな。
次からは食べる量、気をつけよ。
今日でどんぐらい食べたらこうなるか学べたし良しとしよ。頑張れ、もうすぐ家や!」

どの口が言うとんねん!
自分で情け無くもツッコミを入れざるを得なかった。

私はかれこれ38年生きている。
そのためこのような食べ過ぎ、飲み過ぎ、自分の摂取量の失敗を嫌と言うほど繰り返してきた。
そう、そのはずなのに一向に学べていない事実を突きつけられた。

リバース後、リビングに行くと夫が数時間前の娘を励ました私と同じ眼差しで私を見つめている。私はリバースをしたこと、娘に言うた言葉に何の説得力もない事を話した。
夫からの優しい言葉が貰えるものやと思い込み話したのだが、夫からは
「アホなん。
何回目やねん。
わかるやろ、自分の食べれる量ぐらい。」
とバッサリ斬り捨てられた。
そりゃそーや。笑

て言うバカエピソードにより17日間チャレンジまたもや中断致しましたが、諦めずチャレンジをやり切り、次こそはリバース無しにお肉をしっかり堪能したいと誓った38歳の夜でした。

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