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【読書】20歳の自分に受けさせたい文章講義|文章は読んでもらってなんぼ


文章を書くのが苦手な人にオススメの本

世は大SNS時代。今後、文章を書く機会は増えることはあれど減ることはない。リモートワークも定着していく中で、テキストで情報伝達するスキルはとりわけ重要になっている。

そんな情勢も相まって、世の中には文章術に関する本が氾濫してるのですが、中でも高評価を得ている一冊が『20歳の自分に受けさせたい文章講義』。

文章講義という堅い名前とは裏腹に、形式ばった文法の解説はほとんどありません。なんとなく、心理学や哲学に近い感じ。文章も口語体で、タイトル通り講義を受けてる気分になります。

私は文章を書くことに苦手意識が強かったのですが、この本で書くことの意義やコツを掴むことができました。現在進行形で実践中です。

SNSやブログに限らず、メールやLINEなどでも文字のコミュニケーションが必須の時代において、20代はもちろん30代以上の方にもオススメの一冊。

著者は現役ライター:代表作『嫌われる勇気』

著者の古賀史健さんは大ベストセラー『嫌われる勇気』の著者。アドラー心理学のコンセプトを青年と学者の軽妙なトークに落とし込んだ名作です。YouTubeでは、note社の企画でライターならではの含蓄あるお話を聞けます。

本の気になったところ

文章を書く理由は人を動かすため

なぜ文章というまどろっこしい手段で、時間と労力をかけて何かを書くのか。結論、読者を動かすためです。次の引用文に本の主張が全て詰まってると思います。

文章を書くことは、他者を動かさんとする”力の行使”なのである。

古賀史健 著『20歳の自分に受けさせたい文章講義』

良い文章とは、読者の心を動かし、その行動までも動かすような文章。自分が有益だと思った情報を伝え、情報の受け手の心と行動を変えること。

あなたも誰かの文章を読んで、心揺さぶられたり行動を変えられたことはないでしょうか。

10年前の自分に向けて書く

自分ごときが何かについて論じるなどおこがましい、なんてことを思う人もいるかもしれません。一方で、自分にしか書けないこともあるかと思います。コツは、10年前の自分に向けて書くこと。

なぜなら、今この瞬間にも日本のどこかに「10年前の自分」と同じ問題を抱えている人がいるから。仕事、勉強、恋愛、健康など、テーマはいろいろあると思います。

意外と、自分にしか当てはまらない悩みなんて多くありません。誰かが同じように悩んで、誰かが解決してるんです。古典が何百年も読まれ続けてるのは、現代でも通じる普遍的な教示があるから。それと同じです。

今度は自分が解決役になりましょう。文章を書く意義は読者の悩みを解決するためでもあります。

人間は、どんな時代も同じことを考え、同じことに悩み、同じことで苦しんでいる。自分だけにしかわからない、誰にも理解されないと思われる根深い問題こそ、実は普遍性を持った悩みなのだ。大切なのはここからである。なぜあなたは10年前の自分に向けて書くべきなのか?いま、この瞬間にも日本のどこかに10年前のあなたがいるからだ。

古賀史健 著『20歳の自分に受けさせたい文章講義』

読者は眼で読んでいる

当たり前ですが、文章は読んでもらってなんぼです。第一印象で「なんか読みにくそう…」と思われたら、読まれずに終わります。そう、読者はまず眼で読むんです。

そこで、読者が離れていかないような具体的な方法論が必要です。

最も重要なのがリズム。そしてリズムは論理展開で決まります。読んでる途中で後戻りさせないような、スラスラ読める文章が理想的です。適切な接続詞を入れる(もしくは省く)と論理が安定します。

圧迫感をなくすことも重要です。
例えば、

  • 一文に1つは句読点を入れる

  • 適度に改行のタイミングを設ける

  • 漢字とひらがなのバランスを整える

などのテクニック。これだけでだいぶ文章の印象が変わります。

最後は音読して推敲。音読すると、文章の穴を発見しやすいですし、客観的な読者目線でチェックできます。

以上、ざっくり概要を書きましたが、その他にも役立つ考え方やテクニックが本書で手に入ります。

文章を書くことに苦手意識がある人にはぜひ入手してみてください。

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