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Zoom授業事始め

 Zoomを使って70人相手の授業を初めてやってみた。やりながら気づいたことをいくつか書いてみる。

回線品質と受講者の出入り

 仕事場の通信環境があまりよくないようで,ネット接続が不安定になることがある。学生からは「音声が途切れて何を言っているか聞き取れない」との訴えもあった。実際,勝手に接続が切れて会議室につなぎ直す場面が2回あった。幸い,ホストが落ちたのにつなぎ直してみたら会議室はそのまま参加者もそのままだったのでよかったが。
 通信環境の不安定さは学生側にもあるようだ。授業中に落ちては戻ってくる学生が数人。意図的に抜けたのでは多分ないと思う。戻ってきた学生を待機室から会議室に入れる操作が,スライド画面を共有しているとやりにくいのだ。

スライドの画面共有と他の表示を共存させられない

 Keynoteでスライドを表示させると,全画面表示になる。ZoomでKeynoteの画面を共有していても,スライドショーを再生すると画面全部がスライドになってしまうので,通常Zoomで画面共有時に表示されるものが一つも表示されなくなる。スライドを見せながら話していて,落ちた学生が戻ってきたときに待機室から呼び込むためには,一度スライドショーを終了して,Zoomの画面を出してから操作しなければならない。別の画面共有に切り替えようとしても,やはりそのための操作画面を出すためにスライドを終了する必要がある。
 スマートフォンのさいころアプリで出た目で学生を指名して質問しようとすると,スライドショーを出したままではさいころの画面を学生に示すことができない。スライドショーを消してしまうと質問内容が見えなくなる(ネットワークの先にいる学生の中には話なんぞろくに聞いていないのもいて,質問すると「質問をもう一度言ってくれ」と言ったりするので,スライドを消すと話が全然通じないのだ)。
 PowerPointだと,スライドショーを全画面表示にしないような設定ができるのかもしれない。

紙の資料は必要

 あと,やはりスライドを見せてしゃべっているだけだと,学生は多分ろくにノートもとっていないだろうと思う。スライドの内容を全部書き写すことなど,短時間では困難だし,かといって全員が書き写し終わるまで一画面一画面黙って待っているというわけにもいかない。
 そうなると,やはり配布資料を紙の形で学生の手元に準備させることがどうも必須のような気がする。来週の分は,明日学生に送る郵便物に入れて送ることにしよう。

やはり一方通行感は強い

 話しながらパソコンの画面を見てはいるが,スライドを出しているときにはZoomの画面は見えなくなってしまうし,Zoom画面にしてあってもほぼ全員の学生が音声もビデオも切っているので,学生の反応みたいなものがまったく感じられない。これではとても双方向性がなどとは言えそうにない。
 そりゃ,教室で対面授業をしているときにもほとんど私が一方的にしゃべっていましたよ。でも,学生の反応は多少は見えたし,それに合わせて説明の仕方を変えたりもした。それが,Zoomを使っていると,何だか虚空に向かって話しているような気分になってくる。
 同じ一方通行なら,Zoom講義よりも,スライドに音声をつけたオンデマンド配信の方が,まだマシなような気がする。

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