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育休の成果

リスキリング。話題ですね。

《育休中にリスキリングに精を出してそうな知り合いランキング》があればわりと上位を獲得できそうな私ですが、ご期待を裏切って申し訳ありません。家事育児に全振りした育休を送っております。

今週は三枚肉を茹でてて冷凍保存しました。

ゆで汁何に使おう

社会人になってからの10年間、仕事か酒かで可処分時間のほぼ100%を使い切ってきたといっても過言ではない私にとって、家事育児そのものが人間としてのリスキリング。資格の勉強なんていうリスキリングらしいリスキリングなんてしなくても、過去数年で一番の成長実感に日々自画自賛が止まりません。

子育てをはじめて自分がバージョンアップしたなと思うこと、こんな感じ。


①子育て世帯に対する解像度

当事者になるから当たり前なんですけどね。話に聞いてわかったつもりでいたのと実際にやってみるのがここまで違うとは思いませんでした。旅行や留学で行った海外で受けたカルチャーショックなんかより、断然世界の見え方が変わります。

子どもが泣いても、うんちを爆発させても、なんとかなるイオンモールのなんと素晴らしいことか。車移動のなんと快適なことか。家から本当に出られないことがあるんだもん、コンビニをUberすることもあるよねとか。とにかく17〜19時の時間帯に女性向けのイベントを企画してた過去の自分はまじでぶん殴りたい。

育児の経験、マーケティングの仕事をやるなら得しかないのではないでしょうか。深く理解できる生活者のパイが勝手に大きくなるんですもんね。これからまた子どもが大きくなっていくにつれ、未知の扉が開いていくのも楽しみです。

②共感力

妊娠中、疲れやすかったりお腹が張ったりするので、休み休みじゃないと歩けないことがあるんですよね。道端のベンチで休んでるところを見かけるお年寄りの方も、こんな感じでしんどいのかな、とか。

産後、腱鞘炎で何をするにも手首が痛くて泣きたくなるような気持ちで過ごす中、身体にずっと痛いところがあると人ってこんなに弱気になったり怒りっぽくなったりするものなのか、とか。

あとは陣痛って、生理痛のタイプの痛みの延長でどんどん強くなっていく感じなので、陣痛序盤の痛みはきっと重めの生理痛に近いんじゃないかと思います。生理が重い人って毎月こんなにつらいのかと、陣痛はじまって車で産院に向かう中で一人びっくりしてました。生理痛ほとんどないので知らなかった…

生理痛もなければ風邪もほとんど引かず、大きな怪我をしたこともないためか、人の痛みへの共感力が低めな私にとっては、痛みや不自由さをこの身で味わうことはいい経験だったなと思います。

③自分を大切にする

赤ちゃんの、特に最初の1〜2ヶ月って、いとも簡単に死んでしまいそうな存在です。寝ている間に死んじゃったらどうしよう。ああ死んでなくてよかった。なんてことを毎日思いながら、死なないように、死なないように、気を配って育てていると、自分も親にそうやって育てられてきたんだろうなと思い至るわけです。

そんな風にして育てられた自分自身を雑に扱うわけにはいかないし、子どもを守るためにも、心身ともに自分の健康を守る必要がありますし。以前と比べて、あらゆることにおいて自分を大切にする選択をするようになってきた気がしています。


育休中に新しいことを勉強して身につけた友だちのことはかっこいいと思うし、自分もそんなことを目論んでたこともあるのでリスキリング支援、別に反対というわけでもないですが。

私の育休の成果としてはこれでとても満足。履歴書に書けるようなスキルが特に増えない過ごし方で、幸福度は高まったなと。こういうのがウェルビーイング?

それに人生の幸福を最大化するためには、我が子の儚い赤ちゃん期のかわいさを全力で享受しないといですしね。結局忙しいんですよ。

あー忙しい忙しい。あーかわいいかわいい。

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