見た目で判断しないで!!

この世の中、本当に身勝手な人が多い。
勝手に期待を押し付けて、期待が外れるとがっかりした顔をする。

「背ぇ高いねぇー、なんかスポーツしてるの?バスケ?バレー?」
「良いガタイしてるねー、力仕事頼りをにしてるよー。」

背が高いのが有利なスポーツは多いのは確かだし、体格が良い人は力がある人が多いのも確かだと思う。

でも、

「あんた達が思ってるような人間ばっかじゃないんだよ!!」

僕は身長191㎝、体重95kg、座高91cm、日本人離れした手長足長の巨人。

初対面の人は十中八九、スポーツのことを聞いてくる。
これから一緒に仕事しようという人は十中八九、怪力の持ち主という目で僕を見る。

そして、僕が非力なことが分かるとみんながっかりするんだ。

「図体でかいくせに、お前全然力ないんだな」

突き刺さる言葉。


どんだけ悲しいか。どんだけ悔しいか。

そんなの自分が一番よくわかってる。

運動神経が良かったら
もっと力があったら

んーん、普通に生まれてたら…

って。

僕の疾患はクラインフェルター症候群。

"クラインフェルター症候群"とは…

簡単に言えば、男性に現れる先天的な染色体異常によって引き起こされる病気。
性別は男性だが、精巣の成長がなく男性ホルモンを自己生成できない。
一般的な症状をあげるとすれば、
 ・頭脳的には、言語能力、洞察力、判断力、学習能力が低い。健常者と比べ、ADHDや自閉症スペクトラムの発症リスクはおよそ6倍らしい。
 ・外見的には、第二次成長がない、童顔、高身長と長い手足、体毛が少ない、乳房が膨らむ(女性化乳房)、小さい陰茎と精巣。
 ・身体的には、筋肉が付きにくい、女性体質、ほぼ100%の不妊症、低い免疫力。
 ・懸念される(一般人より発症率高)合併症が、乳ガン、骨粗鬆症、甲状腺機能低下症など。


どうにもならない現実。

昔から運動神経は鈍かった。

外見では分かってもらえないのが本当につらい。


いつからだろう。

残念な顔されるのが嫌で強がるようになった。

本当は力ないのに、あの顔を見たくないから。

精一杯頑張って、頑張って、限界の力で無理するのが日常になった。

「やっぱお前、力あるな」
「さすがだな」

なんて言われるけど、

僕はいつも尋常じゃない汗をかいている。

「俺めっちゃ汗っかきなんすよー」

なーんて誤魔化してきた。。。

根本的に汗っかき、これは事実。

でも尋常じゃないのも事実。
やっぱり無理してるからなんだろう。

なんとかなった。なんとかしてきた。

でも、身体はいつも悲鳴をあげてたんだ。


強がり続けた結果、僕の身体は壊れてしまった。

無理したくても無理できない身体。

壊れたのは強がってしまった自分のせい。
そんなの分かってる。

でも・・・


「ヒトを見た目で判断するのはよくない」

ってよく言うけれど、本当にそう。

知りもしないで見た目でモノを言うことが、もしかしたらどんだけ相手を窮地に追い込むか。

本当の意味で理解できる人が増えてほしい。

「多様性」と言われる時代、いろんな人がいることをいろんな人に分かって欲しいな。

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