Vol.3 学生時代の活動を振り返って自分を知る(ゼミ活動中編)

 前回に引き続き、ゼミ活動の振り返りをしていきます!!
 アウトプットを意識するより、互いの意見をぶつけ合うことを重視した活動2つを、改めて整理していこうと思います!!
 前編は一つ前のVol.2でどうぞ!!

<主な活動と目次>
前編
1. IBM社の統計分析ソフトを活用したマーケティングコンペ(1年生で準優勝)
2.VOCデータの分析と提案(2年生)
中編
3.輪読とケースワーク(2年生)
4.カスタマージャニーマップを活用したワークショップ(3年生)
後編
5.初のグループ研究、学生懸賞論文、ポスターセッション(3年生優秀賞受賞)
6.個人研究、二度目の懸賞論文とポスターセッション、卒業論文(4年生佳作受賞)

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3.輪読とケースワーク(2年生)

 "ハーバードビジネスレビュー"や、"日吉のコーヒー店"、"コンビニのエスノグラフィ"など有名なものから最新のものまで毎週異なるケースワークや、"食の実験場アメリカ"や"GAFA"など新書からビジネス本まで様々な分野の輪読を行わせていただきました。
 毎週、一冊、一つのケースやレビュー、本を読んだ上で自分の意見を整理することは以外と大変でした..
 しかし、準備の質が当日の議論の質を大きく変化させるため、手を抜くことはできず、グループワークやプレゼンテーションとはまた違った難しさがありました。
 この半年間の取り組みからは大きく分けて3つのことを学ぶことができたと思っています(各本から得られた知識などは除く)。

<得られたこと>
① ざっくりと概要を捉えつつ、要点を抑えること
②  煩雑な文章や事実を並べただけの文章から要素を抽出すること
③ 著者の観点を意識した上で、内容を理解すること

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 ① ざっくりと概要を捉えつつ、要点を抑えること

 輪読では、一週間で他の活動と並行しながら、腕ほどの厚さもある本を読んだ上で、著者の主張を整理し、自分の意見を確立させた上で、それらをいつでもすぐに答えらえる状態にしなければなりませんでした。しかしながら、とてもではありませんが、全文を熟読するほどの時間はありません。
 そこで私が時間がない中で、どうにか準備をするために、身につけたスキルがざっくりと概要を捉えつつ、かつ要点を抑えることでした。ここで意識した点は、"本の構成"と、"文章構成"です。

"本の構成"
 章や節が、その筆者の主張ごとに分けられていることから、その一節ごと、一章ごとの主張を整理することを心がけます。具体的には、自分なりにその章の短い一文要約を作ります。

"文章構成"
 文章の多くは、結論が最初か最後にあることが多いため、その部分だけを抽出して読みます。その後、理解ができなかったら、中ほどにある具体例などを読み再度理解します。具体例は極論、よりわかりやすくするためにいれられたものであるため、無くても文章として成立しますし、理解ができます。そのため、必要に応じて読むようにすると、効率よく読むことができました。

 勿論、読書を楽しむのでは無く、学びのために効率よく読みたい場合だけですので、時間がない方は試してみてください。

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② 煩雑な文章や事実を並べただけの文章から要素を抽出すること

 このスキルは、ケースワークから培われたものでした。事象や事実がひたすら書かれているケースでは、勿論その文章を読んだからといって学びになるものではありません。そこから何を読み解き、自分ならどうすべきなのか、どう主張するのかなど、読んだ後の思考にこそ学びがあるものだと思います。そこで意識した点は、"ケースの登場人物や立場ごとに整理すること""仮定を元に自分の主張を構築する"ことです。

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"ケースの登場人物や立場ごとに整理すること"

 ケースの中では、様々な人が登場し、議論を展開していたり、舞台のカフェやサービスを利用している。教科書ではないため、その様子があちらこちらに散らばって書かれている。物語の構成に近いだろう。
 このごちゃごちゃした文章をそのまま一読しただけでは、理解するのは困難です。そのため、内容を立場や登場人物ごとに図表化して整理していくことを意識していきました。
 そうすることで、同じ項目に関する事柄を並列して比較することができ、一目でわかるようになる。
 図表で整理することは、パワポでまとめる際や、議論を整理する際にも、とても有効で図表にまとめるチカラはとても重要だと思う。この際には、"人目でわかること"、"詳細が分かること"、"項目にミーシーがないこと"、"情報のミーシーが可視化されていること"の3つほどを意識して書いていった。この点に関してはまたどこかで話したいと思う。

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"仮定を元に自分の主張を構築する"

 これは上記の表で整理をした後のフェーズだが、ケースは多くの場合、情報不足である。そのため、個々人が不足部分に仮定をおいて自分の意見を主張する。しかし、これらを意識しないと、ただの意見衝突になってしまう。
 そのため、表で情報不足な点を明確にした上で、互いが互いの仮定を理解した上で議論を進めていく必要がある。
 そして自分が思いもつかなかった仮定とそこから導き出されるアウトプットの中にこそ一番の学びがあると思います。

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4.カスタマージャニーマップを活用したワークショップ(3年生)

 そもそも、カスタマージャニーマップとは何か、これは縦軸に買いたいという気持ち、横軸に時間の経過をとった、その人が購買に至るまでにどういった変化があったのかを整理するフレームワークです。ここからどこに、購買を決定づけるポイントがあったのか、他の商品への転換ポイントはどこにあるのか、そもそも顧客がどういう経験をしているのか、買う人と買わない人の経験に違いがあるのかを分析します。
 これもまた主観が大きく影響する分析です。また、一人一人にじっくりインタビューをするため、サンプルを多くは用意できません。そのため、あらかじめ先を見据えた上で、サンプルの属性を決め、それらを比較していきます。このサンプルの決定が大きな分岐点になるため、ここでミスが発生すると分析そのものが失敗する。分析における下準備の重要性と、主観の分析の難しさ、議論の集約の難しさを体感したワークでした。


ケースワークと輪読の節があまりにも長くなってしまい、後半をかなりコンパクトにしてしまいましたが、これにて中編を終わりにしたいと思います!!

続きは後編へ!!