一日が100時間あればいいのに

「一日が24時間じゃ足りない」
不思議だ。24時間ひまな生活なのに。
目標に向かって努力をしているでも、仕事に追われて寝る間がないでも、学校も育児もないけど、最近時間が足りないばかり考えている。

それはきっと、世の中にはおもしろいものが溢れているから。

コロナウイルスの影響で、たくさんのものが無料公開されたじゃないですか。音楽のライブ・マンガ・アニメ・お笑い。ソフト・オン・デマンドのサーバーは早く復旧してもらいたい。ありがたく楽しませてもらってるなかで、「作った人や関わった人にきちんとお金を落とさなきゃいけない」と思えた。

無料公開されているもの以外にも、本・映画・ドラマ・演劇、おもしろいものだらけ。過去の作品で触れられていないものが多いのに、新しくおもしろそうなものが出てくる。いやもう本当に、どんだけあんのよ。時間足りないっすわ。

こんなにおもしろいものがあるのに、何でテレビやスマホは他人のセックス事情ばかり流れてくるんですかね。ネタになるのはわかるけど。自分らの人生に1ミリも関わらない人の私生活をどうのこうの。不倫は悪だけど交際報道や結婚会見はハッピーな話題だからいいって、どういう理屈だよ。

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人と話すのも、やっぱりおもしろい。

ここ1ヶ月くらい友だちと電話すると2時間、酒を飲みに行くと6時間が毎回だった。アートとカルチャーについて、アイドル論、なんなら悩み相談すらおもしろい。さんざん話した後ひとりになって、「あれ話すの忘れたな」とか「まだ聞き足りないことあったな」と思うことがある。俺の友だちは最高だ。

旅をしている人、年配の人と話すのもおもしろい。俺が見たことないもの、経験したことがないものを知っている。若い人と話すのも刺激的でいい。ひと回り歳の離れた大学生と話す機会が増えた。ジェネレーションギャップというよりカルチャーショック。
「彼氏が待ち合わせの時間になっても来ないし、連絡も取れなくて。結局私のこと放ったらかしでインスタライブやってたんですよ(笑)」
全然理解できん。おもろ。

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「おもしろい」は強力な武器だ。裏を返せば、「おもしろくない」と思われたら詰む。金がない、勉強ができない、運動ができない、仕事ができない、清潔感がない、そんなことよりも「おもしろくない」と思われたら見限られる。

爆笑をとるじゃなく興味を持ってもらえる人、おもしろい人。
そう在る為には、たくさんの知識を身に着けて咀嚼して、自分の考えを自分の言葉で伝えられないといけない。

「おもしろくないものも、おもしろがろう」
無理をしていた。この考え方は今の自分にはまだ早かった。だっておもしろいものが溢れてるんだもん。おもしろいと感じられないものに費やす時間がもったいない。今はおもしろいものに全部触れたい、全部食べたい。

今日も悔しいことがたくさんあった。いいねいいね、悔しいね。
本・マンガ・音楽・写真・映画・演劇・落語・料理・チョコ・酒・葉巻・洋服・スニーカー・色彩・香水・花・建築・言語
知りたいことやってみたいこと学びたいことが山ほどある。他の人は俺よりも仕事や家庭や恋人がいたりするなかで、どう時間と向き合ってるんだろう。

「一日が100時間あればいいのに」

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毎日10時間寝たい。たまに18時間寝たい。
春のお布団ってなんかこう、違法なもの入ってんじゃね？てくらい気持ちいいじゃないですか。「ったく、勝手に離れんなっつーの」なんて学校一のイケメンみたいなセリフで毎朝抱きしめたくなる。

あと、散歩もたくさんしたい。
花鳥風月だなんて昔の人は洒落たことを言ったもんで、すっかり30代だから「小鳥…かわいい…」と思うようになった。大丈夫かよ。

この段落は書かない方がかっこよかったな。まぁいいか、はじめからかっこよくなんてないし。18時間寝ます、おやすみ世の中。

本日のお別れの曲
BASI / これだけで十分なのに