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ポエ散らかした夜を忘れない。

2019年4月29日 平成最後の昭和の日、るってぃ/プロ無職さんと胎動LABEL ikomaさん主催のイベントに参加して、生まれて初めてのポエトリーリーディングをしてきた。初心者限定のマイク一本で思ってること言っちゃおうぜ!というイベントだ。

最高な夜だったので、そこで感じたことや思ったことを忘れないために、つらつらと書き残す。
※イベントのレポートじゃなくて超個人的主観の日記だよ!

参加するきっかけは3月末にるってぃさんのツイートで興味を持って、イベントにはシェアハウスで一緒に暮らす友人も参加すると聞いたから。
「ポエトリーかっこいいし俺もやってみたいな、つーかそこそこイケるっしょ?昔mixiの日記でポエってたし。あとやっぱモテそうだもんっ☆」そんな甘い考えと深夜のアルコールの魔力で参加を宣言した。準備期間は一か月もある、大丈夫だろう。

ただただ驚くことに、春だなぁなんて言ってたら一か月経って本番当日になってた。準備は何もしていない。これはアドリブ&フリースタイルでいっちゃう俺アピールじゃあない。正確には、準備が出来なかったんだ。
準備が出来なかった理由はポエトリーの中でも触れてるよ。

現実逃避のために昼はBBQをした、美味しくて楽しかった。
イベントの開始時間が近づくにつれ、不思議と眠くなった。もしかしたら腹いっぱい肉を食べてビールを飲んだからかもしれない。
「やっぱり参加するのやめよう、誰も責めないでしょ」そんなことをソファでゴロゴロしながら考えて、行かない理由ばかり探していた。
でもシェアハウスのみんなが応援してくれたり、楽曲を用意してくれた。
こりゃやっぱ行くしかないよな。逃げるのやめた。みんなありがとう!

会場に着くと、知っている人や話してみたかった人がたくさんいた。
1ドリンク付きのイベントだから、一杯の酒を最後まで大事に飲もうと思った。貧乏だからだ。でも始まる前にグラスは空になっていたから不思議。
参加者は20人、前半と後半で10人ずつ。間にDJタイム(フリーな時間)があるスケジュール。ポエトリーする順番はくじ引きで決める。
ん?ちょっと待てよ?1番にやる可能性があるってこと?準備0なのに…?
くじ引きの結果、後半組だった。安心したような早く終わらせたかったような気持ちでいると、一人目がマイクの前に立った。いよいよ始まるぞ…!

「やばいやばいやばい!めちゃくちゃいい!引き込まれた!ナニコレ?初心者だけでアットホームな雰囲気でやるんじゃなかったの?聞いてた話と違うんだけど??練習試合だと思って来たら全国大会だったみたいな感じなんすけど???」
もうね、すんごいのよ。くらった。圧倒された。
一人ひとりポエトリーの感想を伝えたいけど、無理だ。
ライブや落語やストリップもユッケも好きだし、なんでもナマが一番感じるから最高だね☆とか普段言ってるけど、初めての感覚。やっばい。
スピリチュアルなものはあまり信じないけど、これが言霊かと思った。
スマホと親指一本で発信が出来るこの時代に、編集なしのマイク一本勝負。
言葉で魂をぶつけられてるみたいだった。
言葉に詰まるのも歌詞が飛ぶのも、いいじゃない。
カッコ悪いくらい必死で一生懸命な姿は、すごくカッコいいんだ。
内容はみんなそれぞれ全然違う。世の中に対して、恋愛、おもしろ、音楽、なんでもあり。喜怒哀楽がフル稼働。ちょっと泣いた。
初めましての人も知ってる人の言葉も違った味わいですごくいい。
あっという間に前半の10人が終わった。放心状態。みんなに感想を伝えたいしハグしたい気持ちでいっぱいなのに、もうすぐ自分の番だからDJタイムの間に書かないと!時間の許す限り酒とタバコを摂取したけど、言葉の便秘が治らない。文章は無理だ、思いついた単語だけメモに残した。

後半が始まる。出番は5番目だ。でもみんなのポエトリーに引き込まれるから、待ってる間に考えることは出来ない。
ついに出番だ。吐きそう。そりゃそうだ、準備不足どころか練習も0秒だから。震えた。震えが止まらなかった。震えすぎてマイクかスマホのどちらかを落とした笑
「もうカッコつけてもしょうがない、つーか余裕ないわ」
諦めて、受け入れて、マイクを握りしめて、生まれて初めてのポエトリーリーディングを始めた。 

動画は恥ずかしくて見返してないんでみんなの目と耳にどう届いたのか、そもそも届いたのかはわからないけど、夢中だった。
ビビッて準備が出来なかったこと、最近考えていたこと、関わってくれる人たちのおかげで気が付いたこと、そのまま正直に口から出した。
終わってみると、面白い言い回しも韻を踏むことも出来なかったしダメダメだったな~と反省したけど、気分は最高だった。走り出したいくらいに!!! 

自分の出番が終わっても鼓動はうるさいままだったけど、よりみんなのポエトリーが入ってきた。たくさん笑って、泣いた。
奇跡みたいなイベントが終わった。大袈裟に聞こえるだろうけど、本当に奇跡みたいだったんだよ。くじ引きで決まった順番も含めて、全部が。
文章や動画じゃ伝えきれないのが悔しいくらい。あの魂をくらう感じを経験してほしいな。

集合写真を撮ったあと、たくさんの人といろんなことを話した。
始めましてなのに急激に仲良くなった気がして、部活の試合終わりみたいな、河原で殴り合ったあとの「へっ、お前のパンチ効いたぜ」みたいな空気感が心地よかった。いつも発信をしている人ばかりなのに、みんな「ヤバかった」しか言わない語彙力下がりまくりな疲労感もおもしろかった笑
終わった解放感からか、頭痛がしたし発熱した。知恵熱…?
火照った身体を覚ましながら、噛み締めるために、雨の中を歩いて帰った。

逃げなくてよかった。マイクを握ってよかった。
ただ見ているだけで終わらせなくて本当によかった。
これは参加をドタキャンした人や観覧で来た人をディスりたいではなくて。
嬉しかったんすよ、当事者になれたのが。自分事にできたものが久々だったから。またやりたいし、もっと見て聴きたい。興味を持った人は一緒に行こうよ。あなたのポエトリーリーディングが欲しいけど、見るだけでも全然おっけー!

きっかけを作ってくれた人、応援してくれた人、見て聴いてくれた人、
本当にどうもありがとうございました。
俺はきっと、このポエ散らかした夜を忘れないよ。

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